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最南村~エッダと高位魔法と謎の少女~



「なんだよこれ...これも『決まってること』かよ?!」


「......」


キリアもヒロも黙っている。


黙って村の中央にある井戸まで来た。

誰もが怯えた表情で空を見上げたまま時が止まっている。


「そうか...また、あのときみたいに時間を止めて耐えるんだね、姫...」


ヒロがよく分からないことを呟いてるのをよそに、バルはエッダのいるであろう村の巫女の祭壇へ向かった。


キリアもついてきて、ヒロも遅れながらもついてきた。


祭壇前まで来るとよりはっきりと高位魔法の光が見える。

登り始め、鳥居をくぐろうとするとヒロとヤガミだけ見えない障壁に弾かれる。


「な、何でだ姫...!」


「......」


ヤガミは沈黙、ヒロは障壁を力の限り叩いてる。

難なく通過できたキリアはヒロに向かって「バカ」と言いながらバルと共に先を急ぐのであった。


階段を登りきると二人の少女がいた。

どちらも背中をこちらに向けているが一人は黒髪で高位魔方陣の前、もう一人は薄桃色の髪色で横に倒れている。



バルは手前に倒れている見慣れた髪色の少女に駆け寄り

抱き抱えるように上半身だけ持ち上げる。


「エッダ!大丈夫...か? あれ?」


違う...この子はエッダじゃない!


「すみません...長い間エッダさんの体をお借りし共にあなたを見守ってきた者です。私の力が大きかったせいか彼女に私の特徴の髪色などが移ってしまい、いままで...」


「そんなことよりもエッダは!?」


「高位魔方陣の前にいます...私の力と彼女の力を合わせて村に最悪が起きる前に彼女ごと村の時間を止めてしまいました...」


「何があったんだ?」


「北の魔女の一部がわざわざこんなとこまで飛んできて、村人全員のマナを吸い取ろうとしたってとこだろ」


斜め後ろにいたキリアが喋りだす


「さすがですねキリアさん...」


知り合いなのだろうか。


「この村は時間を止めて何とかしのいでますが、他の村や町がどうなってるか分かりません。あのバグを...闇を食い止めてもらえませんか」


「あぁ、保障しよう『シュウ』。」


あれ? シュウってキリアたちが言ってた...


そんなことを考えているとシュウと呼ばれた少女はキラキラと輝き薄れていく


「お、おい! 大丈夫なのか?」


「わたしはしばらくあなたの首飾りの結晶に眠らせていただきます...」


「お願いします...国を...世界を...守って...」


すうっとキラキラ光る小さな粒たちがバルの首飾りに吸い込まれていった


「......エッダ...」


そう言いながら立ち上がりフラフラと黒髪のショートヘアーの少女に近づく。


「エッダ...ごめん。すぐ戻っるから...戻ったら今度は一緒に住もう」


この状況を打破し平和を取り戻すには北の魔女を倒しにいかねばならぬことを悟る



「もし君が旅に出るのを拒否し、時の止まったこの地で過ごしたいのであれば、その首飾りを渡してもらえれば、僕たちが勝手に冒険に出て魔女を倒してくるのも可能だが...」



キリアが続ける


「その先このもの...いや、失礼。そこ先の世界がどうなるのかは知らない。知らなくはないのだが、下手したら世界が崩壊するかも知れない...さぁどうする少年」


バルは一呼吸おき言った

「俺が魔女を倒す!」


「よく言った少年。」


キリアは手を差しのべたのにたいし、パシッと握手するが

バルはパッと手を放してしまった。


「あ、ごめん。」


「あー呪いの件か。それならヒロはあれだが僕とヤガミには効かないと思うよ」


「なんで...?」


「もしかすると最後まで行ければ分かるかもしれないけど、簡潔に言うと女神の加護を受けてるからかな。多分」


「多分って」


あれ? 今回は女神様のこと『シュウ』って呼ばなかったな...

まぁ、特に気にするような事じゃないか...


「行こう」


どちらが言うでもなく上ってきた階段を降り始めた。

バルは名残惜しそうに一回だけ振り向いて後は覚悟を決めたような顔でキリアと並んで降る。


階段を降りてる最中にキリアが言う。


「旅の準備はここからそう遠くない村でするとしよう」


「あぁ。だけどその前に家に寄ってもいいかな?」


「別に構わないが、何か忘れ物か?」


と、しゃべってる内に障壁で弾かれていたヒロがだらりと階段に座り込んでるとこにたどり着いた。


ヤガミと呼ばれてるコウモリはキリアを見つけた瞬間こちらに飛んできて、キリアのフードのなかに隠れてしまった。


ヒロがゆっくり振り向くとキリアに向かって


「姫ー!」


と言いながら抱きつくポーズをとる


姫と呼ばれたキリアは抱きつきにいくふりをして、軽いタックルをかます。


ヒロは残りの階段を後頭部から転げ落ち


焦ったバルがかけ降りて確認するとまたもや死んでいる



あくびをかきながらキリアは言った


「そんなやつほっといて行こう、バルの家とやらに」



まだ村の話しは終わらないです。

次回は自分の家に戻るバルですがそこで待ち受けるのは!?

なーんて。



体調が優れないのですが何とか一週間に一本書けたらいいなと思ってます。すみません...

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