最南村~真武器? と少女~
「ええええええええええ!?」
「わたくしは、ミステ...いえ、ミストとお呼びください」
「ミスト! 君は武器じゃないだろ? しかも妖精ってわけでもなさそうだし」
「あなた、妖精はみんな羽がはえてると思ってるわね。それよりあなた...私がよく見えてるってことは盲目じゃないのね?」
「盲目...? だったら弟がそうだが? 試練だったら来年だぜ」
......
「ミスト...まさか間違えたとか無いよな...?」
「ま、まさかー!! それはあり得ないわ! 絶対よ!」
確かにそれはあり得ない。
これは決まってることだから。
あれ? そういやキリアってやつも『決まってること』とか言ってたな。
後で聞いてみよう。この小さな女の子のことももしかしたら知ってるかも知れない...
「君が俺を選んでくれたなら共に行こう」
「わたくしはもとよりそのつもりよ」
「......」
「どうしたのよ! ってかいちを名乗りなさいよね!」
「ごめん。俺はバル。どうしたもこうも君に触れられないんじゃどうやって連れ出す?あと、君はどんな武器になるんだ?」
「わ、わたくしは~そのー、えっと...そうだ!あなたの今の武器を見せてちょうだいな!」
バルは両腰に納められてる木製の双剣をミストに見せた。
「はわわわわぁ!なにこの上質なマナは!いや、これはもはや女神の加護ですわ!」
「マナと加護って違うのか?」
「全然違いますわ!」
ミストは若干憤慨し続けた
「マナは霊力、地脈などにありますが、加護はもはや呪いですわね!幸せを願えば幸福に満たされたり、逆に不幸の呪いや...後は...」
ここでミストが一息つく
「例えば不死の呪いなんかもですわ」
「?!」
「なぜ知ってる? って、思ったかも知れませんが、触れそうな瞬間バルとわたくしに拒絶反応を起こしましたわよね? その瞬間伝わってきたの」
「北部に住む魔女に俺は理不尽に呪われた」
「...魔女...そう」
ミストがうつむきもぞもぞとひとりごとを言い出す
少しすると急に顔を上げこう言った
「きっとその武器にならわたくしがピッタリなはず!」
「え? この武器を君が使うってこと?」
「むー!これだから頭が弱い子は!!」
プリプリと怒りだすミスト。
「きっとあなたが長時間触れても大丈夫なのはその剣くらいよね?」
「あぁ...確かに言われてみれば。確か元の木が御神木の一部だとかエッダが言ってたし、プラス強化してくれたのもエッダだな」
「何者よそいつ。ちょっと会わせなさい!」
どうやって? と思う暇もなくミストは霧状になりバルの双剣に吸い込まれていった。
「どう?これならつれていけるんじゃない?」
今の現象に驚きつつ、恐る恐る剣をつかむ
「なんかまだビリビリするような...」
「そこはちょっとずつならすか、エッダっていう凄いやつに頼むしか無いわね」
使い慣れた剣が結構使いにくくなってしまった。
「なにちんたらしてるんですの? 早くエッダさんに会わせなさい!」
「あ、あぁ...」
「どうかなさいましたの?」
「いや。行こう」
さっきからずっと何か不穏な感じがする。
「大丈夫かな...エッダ。」
短めですみません!
このまま村まで行くとバランスが悪くなりそうだったので...←という言い訳
次回こそ村まで行こうと思います。
多分...