表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/238

話し合い

「そうなんですよ、お客人方、

先日、『闇ネコ』のリーダーさんからも『今は治療に専念して、

復帰は体の調子が戻ってからで良い』って内容の手紙を頂いたのに、

ウチのサナエと来たら、新しい斥候役が見つかったから、

もう戻って来なくても良いって意味だなんて、

抜かしやがるんですよ」

ポラリらの意見を聞いたシロミミが、

そう肯定の言葉を述べると共に、

サナエの態度に対して否定的な意見を述べた。


「だって、あの手紙には、

オレより動きが遅いし、遠見だって利かないシャミーのヤツが、

オレの後釜で斥候役に納まったって書いてあったじゃねぇか、

ありゃ、お前の代わりなんて幾らでも居るから、

もう戻って来なくても良いぞって意味だろが!」


「『闇ネコ』のリーダーさん達も、

こんなに早く、サナエさんの呪いが解けるだなんて、

思ってもみなかったんじゃ無いんですか?

焦ったサナエさんが無理をしない様にって、

後釜が見つかったなんて手紙をくれたのかも知れませんよ?」

「そうだね、実際、魔法学園の連中でも解けなかったんだろ?

その話が『闇ネコ』の連中に伝わっていたとしたら、

サナエが、だいぶ焦ったり、落ち込んでたりするだろうって、

考えるだろうからね」

「実際に、自宅でくすぶっていた。」


「あ~もう!その話は良いっすよ、姉さん方も、コインも、

シャミーのヤツは、オレ程じゃ無いっすけど、

そこそこの腕前っすし、

オレと同じく、子供の頃から『闇ネコ』のレギュラー入りを、

ずっと夢見てたっすからね、

それよりもオレは、呪いを解いて貰った恩返しをする為に、

皆さん方の役に立つ様、ついて行くって決めたんっす!」


「でも、ホントに良いんですか?

『闇ネコ』に入るのは、サナエさんの子供の頃からの夢だったんでしょ?」

「ああ、親父のシロミミさんの話だと、そういう事だったよな」

「夢は叶えるもの」


「良いんっすよ、直ぐにクビになっちまったのは計算外だったっすけど、

ちゃんと一度は叶ったんっすからね、

今は、それよりも、姉さん方と向かうダンジョンで、

『闇ネコ』の皆でさえ体験した事が無い様な、

凄ぇ出来事が待ってるって予感がビンビンしてるんっす!」


「そうですか・・・サナエさんの気持ちは分かりました。

どうですかね?ポラリさん、パサラさん、

僕としては、サナエさんが『闇ネコ』に対する未練が無いっていうなら、

仲間に加わって貰っても良いかなって思うんですけど・・・」


「そうだな、私らのパーティーは、

どちらかと言えば後衛タイプの魔法職が多いから、

私の他にも、前衛が務められる者が必要だっちゃあ、必要なんだよね、

サナエなら、その点、鍛えれば撹乱役も出来るだろうから、

ウチのニーズには合ってるかも知れないね」

「最強伝説に、また一歩近づく」


「そうですか、じゃあウチのパーティーとしては、

サナエさんを、お迎えしても良いって事でOKですね、

シロミミさんは如何いかがでしょうか?」


「ウ、ウチとすりゃあ、

サナエのヤツが『闇ネコ』に、もう少しも未練が無くて、

皆さん方が、一緒に連れて行っても良いと言って下さるなら、

我が家、最大の不良債権が無くなるんっすから、

文句なんて、ひとっつも御座いませんでさぁ・・・」


「そうですか、では、新たなパーティーの仲間として、

サナエさんに加わって頂くという事で決定ですね」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ