本音と建て前
「そんで、村長さん、
オレを、ここに呼んだのは、
この人らに紹介する為だけなのか?」
不思議そうな表情をしながら、
サナエが村長に、そう尋ねる
「いいや、態々そんな理由だけで呼んだりはしねぇぞ、
おい、サナエ、お前の呪いが解けるって言ったらどうする?」
「また、その話かよ・・・
散々、村長さんの伝手なんかを使って貰って、
呪いが解ける人や、手段を探したけど、
結局、見付からなかったじゃ無ぇかよ、
きっとオレは、このまま、
『呪いを、その身に宿した自宅警備隊長』として生きて行くしか無ぇよ」
「そう悲観したもんでも無ぇぞ、サナエ、
このコインの協力で、もしかすると、
お前の、呪いが解けるかも知れねぇんだよ」
「この、冒険者見習いの協力でだって・・・?
本人の前で、こう言っちゃなんだけど、
とてもじゃ無いけど、呪いが解ける白魔法が使えそうな、
清廉潔白そうな顔には見え無いんだけど・・・」
「ホントに『こう言っちゃなんだけど』だな、オイ!」
「ああ勿論、白魔法を使うのはコインじゃ無ぇよ、
『浄化』の魔法を使うのはファーだよ」
「村長さん、もう耄碌しちまったのかよ、
ファーの白魔法は、全然レベルが低過ぎて、
全然、オレの呪いには効果が出なかったじゃ無ぇか」
「俺は、まだまだ耄碌なんてしちゃい無ぇっての!
確かに、前に試した時ゃあ効果が無かったが、
このコインの、ユニークスキルで、
ファーの『浄化』の魔法を強化してやりぁあ、
お前の、呪いも解けるかも知れねぇんだよ!」
「人の魔法を強化するスキルだって?
オレ、そんなスキルなんて聞いた事が無ぇんだけど・・・」
「だから、ユニークだって言っただろうが、
新米冒険者だった、お前が、
聞いた事がある程度のスキルが、ユニークな訳無ぇだろ」
「そ、それが、ホントだとしたら、
コインの、スキルって凄ぇもんじゃ無ぇのか?」
「ああ、とんでも無ぇシロモンと言えるだろうな、
だからこそ、これから冒険者に成ろうっていうコインが、
A級の嬢ちゃんらとパーティーが組めるんだろ」
「そうか!こんな、梲が上がらない、
取り得なんて、一っつも無さそうな小僧と、
何で、凄腕の御二人が組むのかと思ったら、
そんな、秘密があったってぇ訳だね!」
「ホント、言いたい放題だな、オイ!」
「おいおい、サナエ、
お前、そのコインに、これから世話になるんだからよ、
ホントは、俺みてぇに心の中で、そう思ってたとしても、
口に出しちまったらダメだろうがよ」
「まさかの村長さんまで!?」




