表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/238

サダキチさん

「それで、こっちと日本との魂の通り道があるから、

魂のコピーである僕を連れて来るのが、割と容易よういだったってのは分かったんだけど、

僕は、これからコイン君として何をすれば良いのかな?

やっぱり、魔王を倒すとか、戦争をおさめるとかしなきゃならないのかな?」


「いえいえ、次の魔王が生まれるのは大分だいぶ先になると思いますし、

最近は、国同士くにどうしの関係も良好であらそい事などきそうにありませんから、

あなたは、こちらの世界でコイン君として自由に生きていただければ結構けっこうですよ」


「えっ?わざわざ々、日本でコイン君に合う魂をさがし出して、

見付けた僕を呼んで生き返らす事までしたんだから、

コイン君には何かしらの使命しめいみたいなものが、あったんじゃ無いのか?」


「いいえ、コイン君には別に使命なんてありませんよ、

私の希望きぼういたしましては、

コイン君がただの『村人A』として命を落とさねば、それで良いんですよ」


「ほう・・・逆を言えば、コイン君が『村人A』として死ぬと、

女神ちゃん(小)が困るという事なのか・・・」


「ギクッ!」


「自分で『ギクッ!』と言うとは、図星と見て間違いが無さそうだね、

それでは、女神ちゃん(小)が困る理由というのをくわしく話してもらえるかな?」


「え~と、それほど、大した理由じゃ無いんですけど、

そんなに聞きたいですか?」


「ああ、僕が呼ばれた原因げんいんが何なのかぐらいは聞いて置きたいね」


「え~、原因という程のものじゃ無いんですけど、

協力者きょうりょくしゃである、あなたには一応お話して置きますね、

事の起こりはコイン君が生まれる15年程前にさかのぼるんですけど、

コイン君は、私が担当たんとうしていた地域ちいき王族おうぞくとして生まれてくる予定でありました。」


「えっ!?そのコイン君が、どうして村人として死んだんだ?」


「それはですね、私がコイン君の出生しゅっせい予定表を記入するさいにですね、

本来であれば『王族』と記入するところを・・・

間違えて『玉族たまぞく』と記入してしまったからでありました!ジャジャ~ン!」


「『ジャジャ~ン!』じゃぇ!

全部、お前の所為せいだったんじゃねぇかよ!

大体だいたい、何で女神様の端末たんまつであるお前が、そんな単純たんじゅんなミスをおかしたんだよ?」


「それにはですね、海よりも高く、山よりも深い事情じじょうがありまして・・・」


「お前、全然ぜんぜん反省はんせいして無いだろ?

それで、何が原因だったんだ?」


何分なにぶんにも15年も昔の事なので、

それが本当の理由であったかはさだかでは御座ございませんが、

私が、その書類を記入していた時間帯にですね、

深夜アニメの『あず〇んが大王』が放映ほうえいされてりましたので、

おそらく、それが原因では無いかと・・・」


「そうか~、確かに『あずま〇が大王』は面白いもんな~、

それは、仕方しかたが無い事だよな~」


「ですよね!ですよね!」


「なんて言うと思うかボケ!

ひと一人の人生を、深夜アニメ見てて台無だいなしにするんじゃ無ぇ!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ