神語(しんご)
『えっ!?あなたが封印されたってのは、何処のどいつによ?』
女神ちゃん(小)がパサラに、そう質問をする
「私の力を恐れた時の権力者たちに」
パサラが、そう返事を返した。
『おかしいわね?女神の加護が与えられた貴女に、そんな事が起きれば、
当時の担当だった私には直ぐに分かる筈なのに・・・ちょっと良いかしら』
女神ちゃん(小)は、そう告げると右掌をパサラの方へと向けた。
「さっきから、コイン君とパサラは誰と会話をしてるんだ?」
一人だけ蚊帳の外に置かれたポラリが、そう尋ねる
「え~とですね、先程お話をした女神フェルナ様の配下的な立場にある、
女神ちゃん(小)ってのが、俺の前のテーブルに乗ってるんですよ、
それで、過去に関わりがあった人にしか見たり会話したり出来ないそうなんですけど、
何か、パサラさんとも過去に関係があったらしくて、
今、その辺の所の確認をしている様ですね・・・」
「おお~!女神フェルナ様の御眷属がお見えになっていらっしゃるのか!
私もご挨拶をしたいのだが、何とか会話に加われないものかな?」
「それ程、良い事とは僕は思えませんが、
ポラリさんが、そう仰るなら聞いてみますね、
ねぇねぇ女神ちゃん(小)、そちらのポラリさんも会話に参加したいそうなんだけど、
何とかならないかな?」
『えっ!?ビックリしたな、も~、
今、パサラちゃんの魂データを読み取るのに集中してるんだから、
突然、話し掛けないでよ!
それで、何だって?』
「ポラリさんが挨拶したいから会話に参加させてくれってさ」
『あら、そうなの、私に挨拶をしたいとは中々見どころがある子ね、
まあ、彼女は今後、コイン君やパサラちゃんと密接に関係して来そうだから良いか・・・
はい!これで私を見たり、声が聞こえる様になったでしょ?」
「どうですか?ポラリさん」
「おおっ!貴方が女神フェルナ様の御眷属でいらっしゃいますか!
お目通りが叶い恐悦至極に御座います!
私は、マッスル王国に籍を置くポラリ・ベアーズと申す者です!
以後、お見知りおきの程、宜しくお願い申し上げます!」
「はいはい、ポラリちゃんね、シクヨロ~」
「めっちゃ軽いなオイ!
ポラリさんが、あんなに感激して挨拶してるんだから、
もうちょっと女神っぽく対応してやれよ!」
「善きに計らえ~・・・とか?」
「ちゃうわ!女神様と言えば『あなたの清き信仰心に幸あれ』とかだろ?」
「じゃあ、ソレあれ」
「もっと、ちゃんとしろ~!」