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エビーアン・ウォーター

「実際に僕は、この『イマスグ・モテール』を

服用する様になってから、

何か体がスッキリした様な気がするからね!」

「ああ、僕も、女の子に良く見られる様に

なった様な気がするよ!」

「僕は運が良くなった様な気がするかな!」

「僕なんか、実際に茶柱が立ったからね!」


「あんたら、『気がする、気がする』って言ってるけど、

其々が、それなりの立場にいる人物なんだから、

ちゃんと口に入れる前に、

商業ギルドなりで鑑定して貰ってるんだろうね?」

口々に、コインらが非常に胡散臭ささを感じている

行商人ジョン・スミスより購入したという

『イマスグ・モテール』の効果を述べる

Y.H.S.Bの面々に対してポラリが尋ねる


「ハッハッハッ、もしや我々が騙されていると

心配して居られるのかな?お嬢さん」

「それなら、心配は要らないよ」

「我らの『ハンサム・ソウル』が告げているのさ!」

「この神薬が正真正銘のホンモノだとね!」


「ハァ・・・鑑定は受けて無いって訳だね、

ちょっと、その素晴らしいっていう神薬とやらを

見せて貰っても良いかね?」


「勿論だとも!」

「君も実際に手にしてみれば、

この神薬から溢れ出しているオーラを感じ取れると思うよ!」

「僕らクラスになると、

机の中とか、隣の部屋に置いてあっても感じ取れるけどね!」

「今日から君も『イマスグ・モテール』フリークになる事

請け合いさ!」


「ハイハイ、分かった分かった・・・

パサラ、ちょっと見てくれるかい?」

ポラリは、Y.H.S.Bの戯言を聞き流しながら

パサラに『鑑定』を促す。


「オッケー、『鑑定』・・・『不死山ふじやまの天然水』に

『ゴールド・ウッドライノー』で香り付けしたもの」


「寄りにも寄って、水に香り付けしただけの物かい!」

「サナエさん、『ゴールド・ウッドライノー』って

知ってます?」

「知ってるっすよ、よく一般家庭の庭に植えられている庭木で

秋になると良い匂いがする花が咲くんっすよ」


「不死山の天然水?ゴールド・ウッドライノー?

何を言ってるのだい?君たちは」

「神水の原材料は、遥か遠くにあるという神の山

『幻のエビーアン山の氷河』から抽出した水に、

『ナンカイイカン鹿?の幼生体』から採れる香りエキスを」

「超一流の錬金職人として名を知られる

『ミスター・マラック』が手力てぢからによりを掛けて調合したと」

「ジョン・スミス氏より聞き及んでいるぞ」


「香り付けに、ナンカイイカン鹿?の子供を使うだって?」

「核心」

「何か、今回の騒動の原因が見えて来たみたいっすね」

「ええ、原因は神薬の原料の確保って所ですかね・・・」


「ああ、それで、ジョン・スミス氏より、

原材料のナンカイイカン鹿の幼生体を提供すれば

格安で神薬を都合して貰えると聞き及んでね」

「僕たちのヘソクリを叩いて、

一流の冒険者に依頼を出して」

「ナンカイイカン鹿の子供らを確保して貰ったら」

「この街が、親鹿らの襲撃を受けたって訳さ」


「あんたらが、今回の騒動の原因なのかい!」

「原因究明完了」

「子供が攫われたら、

そりゃ、親は取り返そうとするっすよ」

「しかも、その原因がガセネタって言うのが、

救いがたいですよね・・・」

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