博士、行きま~す!
「その『ヒコウセン』とやらの話は、
一段落ついたのかい?」
コインや博士達の会話が一段落ついたのを見計らって、
パサラらと一緒に研究所内を見学して回っていた
ポラリが、そう尋ねて来る
「え?ええ、粗方の説明は終わったんで
大丈夫ですよ、ポラリさん
如何かしたんですか?」
それを聞いたコインが、そう返事を返した。
「パサラが、何か聞きたい設備があるって言うんで、
誰か説明して貰えるか聞きに来たんだよ」
「それだったら、ワシが説明してやるから、
一緒に向かうとするかのう
ビーサンやシーサンは、己の研究に戻って良いぞい」
「「はい、分かりました。博士」」
「それじゃ、僕もポラリさん達と合流しますね」
「それで、聞きたい設備というのは、
どれかのう・・・?」
「ああ、あそこで、パサラとサナエが見ている
大きな傾いた柱みたいのだよ」
コインが、ポラリの指差す方へと目をやると
今の説明の様に、斜めに設置された大きな
金属製の柱の様な設備の下で、
パサラとサナエが、あちこちキョロキョロと
覘き込んでは、首を傾げているのが目に入った。
「ああ、発射台の事を聞きたかったのか」
「ハッシャダイ?」
「ああ、何かに似ているな~と思っていたんですけど、
あの設備は、博士が実験に使っている発射台なんですね」
初見のポラリにはピンと来ていない様子であったが、
日本での記憶を持つコインは、
旧日本海軍の戦艦のプラモデルを造った際に、
甲板に付いていた艦載機を送り出す為の
カタパルトに形状が見ている事に気が付いた。
「ほう、あの設備の使い方に
気が付いた様じゃのう、コイン君」
「ええ、そう言われて見れば、
屋根の部分が開閉できる様な造りになっていますね」
コインが告げる様に、
斜めになった発射台の先にある屋根が、
天文台の様な形状で開ける様に造られているのが見て取れた。
「確かに、コインが言う様に、
屋根が開けられる様な造りになってる様だね・・・うん?
もしかして、『ハッシャダイ』っていうのは、
あの、博士が乗ってた危ない船を、
空に打ち出す為の設備なのかい!?」
「うむ、御名答じゃな」
「船を打ち出す為の動力は、何の力を使ってるんですか?
やっぱりソレにも、
魔法を使わない様にしているんですか?」
「うむ、ワシが目指すのは、
魔法を使わずに空を飛ぶ船じゃからな、
勿論、魔法の力は使わずに打ち出せる造りになっとるぞ、
何を使って居るのかは、見てのお楽しみじゃな」
「ええ、とても楽しみです。」
コインの持つ知識にある、
蒸気や火薬などを使っている様な設備も見当たらない為
ワクワクとした表情を浮かべながら、
コインは、発射台の方へと向かった。
「パサラ、サナエ、その設備は、
どうやらアノ、博士が乗ってた危ない空飛ぶ船を
打ち出す為の設備らしいよ」
発射台の近くまで来ると、
ポラリが2人に、そう説明をする
「・・・なる程」
「あ~、それで何か、
屋根が開きそうな造りになってるんっすね、
パサラの姉さんと、
太陽とか星の研究をする設備かも?っとか、
話してたんっすよ」
「ハハハ、確かに僕も最初、
天文学なんかで、
星の観測する施設に良く似てると思いましたよ」
サナエの言葉を聞いたコインが、
そう同意する意見を示した。




