むっ、この飯を炊いた者を呼べ!
「皆さん、焼肉と一緒にコチラも如何ですか?」
コインが、魔導バッグから取り出した品物を、
博士らの方へと差し出しながら告げる
「むっ?コイン君、この白くて丸い物は何じゃね?」
「見た所、穀物をボール状に丸めた物の様ですが・・・」
「何か、始めて見るんだけど、
この場で薦めて来るって事は食べ物なんだよね?」
始めて見るオニギリに、博士らは戸惑いの表情を浮かべる
「これは、オニギリという料理なんですけど、
僕の出身地で主食として食べられている米という穀物を、
釜炊きにしてから、食べ易い様にボール状に丸めた物ですね」
「ほう、コメという穀物か・・・初めて見るのう、
どれ、折角コイン君が薦めてくれたのじゃから、
頂いてみるかの」
「コメというと、
最近、コウガ王国などで食べられ始めたという穀物ですね、
一度、食べて見たいと思っていたので楽しみです。」
「へ~、俺は見た事も、聞いた事も無かったんだけど、
ビーサンさんは知ってたんですね、
流石にレストランでコックをしていただけは有りますね」
「ええ、焼き肉との相性も良いと思いますので、
是非、召し上がって下さいね」
「ふむふむ、では、頂いてみるとするかのう・・・むむっ!
これは、確かに美味いのう!
この、ほんのりと効いた塩味が、
より一層にコメの味を引き立たせて居るわい!」
「そうですね、博士
パンとは、また違い、この独特の粘り気が癖になりますね」
「ヤキニクと一緒に食べても美味いですよ!
この、オニギリ?事態に癖が無いから、
色んなオカズとも合いそうですよね!」
「皆さん、気に入って頂いた様で良かったです。
このオニギリは、炊きたての御飯を直ぐに握ってから、
時間を置かずに魔導バッグに収納した物だそうですから、
出来立ての美味しさが楽しめるんですよ」
「ゴハン?」
コインの説明の中に出て来た『御飯』という言葉が気になった
博士が尋ねる
「ああ、御飯っていうのは、
米を釜で炊いた物を指し示す言葉なんですよ」
「コイン君、先程も気になったんだが、
その、コメを『タク』というのは、
どの様な調理法なのか教えて頂けるかな?」
元料理人のビーサンが気になったのか、そう尋ねる
「炊くというのはですね、
御釜に、米と適量の水を入れて、
水気が無くなるまでグツグツと熱を加える調理法ですね、
ある程度の水気が無くなった段階で火を落として、
後は余熱で余計な水分を米に吸収させるんですよ」
「ほう、水気が無くなるまで煮込む・・・
それだと、釜の底の方のコメが焦げないのかい?コイン君」
「ええ、多少は焦げるんですけど、
また、その焦げた部分が香ばしくて美味しいんですよ」
「なる程ね、それは確かに美味しそうだね、
しかし、その調理法は水加減とか火加減が、
慣れるまでに時間が掛かるんだろうね」
「ええ、最高に美味しく食べられる御飯を炊くには、
気温とか、水の質、米の種類などにも、
気を配らないとならないそうですから、
常に美味しい御飯を炊くには熟練の技術が必要でしょうね、
それ程、味に拘りが無ければ、
多めのお湯でグツグツと米を煮込んだ後、
お湯を捨てて、余熱で蒸らすという、
簡単な調理法も使えるんですけどね・・・」




