↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/238

恩返し

「はい、実は村で唯(ゆいいつ)一の狩人(かりゅうど)である『ピュンピュンさん』が森で怪我(けが)を負いましてな、

何とか歩ける様には回復したのですが、何しろ元々から高齢(こうれい)の身でもあったが為(ため)に、

もう森に入っての狩りは無理そうだとの申し入れがあったのですじゃ、

この様な僻地(へきち)に位置する村では行商も訪(おとず)れませんしの、

ここ最近の、この村は慢性(まんせい)の肉不足なんですじゃよ」


「それは大変ですね、何時(いつ)までも野菜ばかり食べて生活している訳(わけ)にも行かないだろうし、

何らかの解決策(かいけつさく)は見つかっているんですか?」


「はい、幸いにもザドス王国で傭兵(ようへい)をしていたピュンピュンさんの息子の

『シュピシュピ君』が今回の話を聞きつけて、奥さんや、お子さん達を連れて村に戻り、

ピュンピュンさんの後を継(つ)いで猟人(かりゅうど)になってくれる事となりましてな、

後1か月もすれば到着(とうちゃく)する予定なんですじゃ」


「それは良かったですね、それを聞いて僕もホッとしました。

でも、その息子さんのシュピシュピさんと仰(おっしゃ)る方も立派(りっぱ)ですね、

傭兵をしていた方が儲(もう)かりそうなのに、故郷に帰って父親の後を継(つ)いで猟人になるなんて・・・」


「はい、私達としても大助かりなのですが、

シュピシュピ君としても、今回の事にはメリットがありましたのじゃ」


「・・・と、申(もう)しますと?」


「はい、小さな小競(こぜ)り合い程度はありますものの、

この世界で戦争が起こらなくなって久しいですからな、

仕事が無くなった傭兵の方々は年々その数を減らしていて、

冒険者や、他の仕事に鞍替(くらが)えしたり、

悪くすると盗賊などに身を持ち崩(くず)す者も少なからず居(お)りますからな、

シュピシュピ君としても、『今回の話は傭兵家業に見切りを付ける良いチャンスだった。』と

ピュンピュンさんに届いた手紙に記(しる)してあったそうですじゃ」


(へ~、この世界って暫(しばら)く戦争が無いのか、

こりゃ、平和そうな良い世界に来たもんだな・・・)

「それは、お互(たが)いに利(り)があったって事で良かったですね、

そうすると、問題としてはシュピシュピさんと御家族が到着されるまでの、

1か月間の間の村の人達が食べる肉を、どうするかって事ですね、

どうでしょう村長さん、そこで一つ御提案(ごていあん)があるんですけど、

その1か月間を僕が、この村に留(とど)まって代理で狩りをするというのは・・・」


「そりゃ、この村とすれば大助かりですが、

コイン君が冒険者になるのが、それだけ遅れてしまいますが宜(よろ)しいのですかな?」


「はい、別に急いで冒険者になりたい訳(わけ)でも御座いませんし

ダンジョンが逃げ出す訳でもありませんからね、

村長さんに、この国の事を教えて頂くお礼代わりに狩りをやらせて頂きますよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。