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フルタイム4WD

「これは、良い事を聞いたな、

メタボンヌ、あの薬が飲み易くなる方法があるそうだぞ」

コインから、秘薬を飲む際に抹茶を薄めたもので飲むと、

独特な臭いを軽減できると聞いた街長のタメゴロが、

娘に告げる


「お父様、わたくしあの味も余り・・・」


「味の方も、抹茶の爽やかな苦みで、

幾らかは気になりにくくなると思いますよ」

メタボンヌの味も苦手との言を受けて、

コインが、そう告げた。


「おお!そうかコイン君、

それは良い事を聞いたな、早速だが出入りの商会に頼んで、

コウガ王国より取り寄せるとするかな・・・」


「ええ、是非にお試し下さいませ」


「私からも御礼を言わせて頂きますわ、コイン様」


「いえ、偶々知っていただけですから、

お気になされずに」


「それでは、予定の通りに、

彼女らに薬草の採取に向かって貰うとの事で良いな?メタボンヌ」


「はい、お願いいたしますわ、お父様、

あの臭いと味が無ければ、確かに飲むと体調が良くなりますから」


「では、お前からも、彼女らにお願いしなさい」


「はい、分かりましたわ、お父様、

皆様、お手数をお掛けしますが、

私の為に、どうぞ薬草の採取をお願いいたします。」


「ええ、私達『殲滅せんめつ乙女おとめ団』にお任せ下さい!

必ずや、薬草を入手してお届け致します。」

「任せて。」

「オレ達に任せてくれれば大丈夫っすよ!お嬢さん」

「なるべく早く戻りますので、

それまでは、体調に御留意してお待ちしていて下さいね」


「お主ら、メタボンヌの言葉に応えるのは良いが、

何故に皆、目を閉じたままなのだ?」

コインらの様子を不審に感じた

ギル・マスのトンチキーが尋ねる


「そんなの、この方がヤル気がアップするからに決まってるだろうが、

ギル・マスさんよ」

「愚問」

「お嬢さんの可憐な声を聞くとヤル気が出るっすよね」

「視覚を遮断して、各自でマインド・コントロールを行った次第ですね」


「お、おお、何か良く分からんが、

それで、ヤル気が出るなら構わんな」


「それで、私らに依頼するっていう特別クエストの内容は分かったんだが、

契約なんかは如何するんだい?」

ポラリが、街長やギル・マスに向かって尋ねる


「そうだな・・・おい、トンチキーよ、

俺としたら、一日でも早く彼女らに出発して貰いたいのだが、

ギルドの方の手続きとしては如何なのだ?」


「今回は特別クエストだから、

俺の方でギルドの職員に契約書を作成させとくんで、

お前らは出発する前に、契約書の内容を確認してから、

サインをするだけにしとくぞ」


「そういう事なら、私らは、これから街に出て、

クエストに必要そうな物の準備をしちまうから、

明日の朝に、契約書にサインをしてから、

出発って段取りで良いかね?」


「おお!それ程までに早く出発して貰えるのか、

それは助かる!」

「おう!俺の方も、それに間に合う様に、

手配の方をしとくから大丈夫だぜ!」


「分かったよ、それじゃ取り敢えず今日の所は、

目的地の『ディスティニーランド山』の場所と、

道筋を聞いてから帰るとするかね」

「了解」

「この辺の地理ならオレに任せてくれっす!」

「そう言えば、目的地までの『足』は如何するんですか?」


「そうか、私らの馬車で向かうと、

薬草を採取している間の、馬達が心配だね・・・」

「『サクラ』と『バサシ』の安全確保は重要」

「このメンバーで初めて受けるクエストっすから、

留守番は無しで、全員参加で行きたいっすよね」

「目的地までの距離的には如何なんですか?

大して街から遠く無いんだったら、徒歩でも良さそうですよね」


「距離は結構あるぞ、

大体、馬車で3日の距離といった所だな、

馬が心配なら、ウチの『魔導車』に乗って行ったら如何だ?

魔導車なら、魔力波認識キーを持って出れば盗まれる心配も要らんしな」

「おう!兄貴の所の魔導車は最新式だから、

多少は荒れた道でも、結構な速度で走れるし、

目的地への案内をする機能が付いてるから良いかもな」


「へ~、流石は裕福な街の街長さんだけあって、

そんな、高級品を持ってるのかい」

「特権階級」

「うわ~!オレ魔導車に乗れるなんて初めてっす!」

「魔導・・・車ですか?」


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