表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
返事がない、ただの宅配業者のようだ…  作者: 爆発たまご
返事がない、ただの異世界初級のようだ…
6/11

返事がない、ただの状況説明のようだ…

「どうか、ここで働かせてくださいっ‼︎」


俺の今までの人生で、

本当の気持ちを言葉に出来たのは

これが初めてだったのかも知れない…


「オッケーじゃ契約ね〜」


アッティラが真剣な表情を浮かべる…


「汝は我が社の(シャイン)となれ!」


ピカーン‼︎


目の前が光り輝く…


「はっ?」


辺りを見渡すが、特に変わった様子はない。


「はーい、コレでかんりょ〜」


トゥルリン


「新入りさん 、早速おしごと〜」


アッティラは斧を地面に置き、

バーのカウンターの上で堂々にも片膝を

立て座っている。


「なんだ〜い、中伝の連中はなんて言って

んだ〜い?」


アッティラは首を傾げてそう言った


「中伝?」


思わず訊き返す


「中伝ってのは、中央伝達局のことで

社員や会社に仕事の依頼はおろか、

大衆向けの広告、その他もろもろを

司る国営の伝令機関のことよ」


マリアが細かく説明してくれた

ここに来て分からないことだらけだったが

なぜかその説明はすんなりと入った

身体がこっちに対応してきているのか?


アッティラに渡された送り状をひらく

送り状は丸められて紐で真ん中が縛られて

まとめられたオシャレなやつだ


「先の東のエルドラドと北東のドロイ

の衝突により生じた第105次東・北東戦争

の調停にあたった中央聖騎士団への補給

又は援護。キャリアは問わない。中央区

居住者は出来るだけ出勤するように」


アッティラの表情が少し険しくなる

何か言ってはいけないことを言っただろう


「中央の奴らももう抑えられなくなってる

のか〜い?105年続いた統治ももう終わりか〜、

こりゃ〜近々ド派手に いくな〜」


「戦争…」


マリアが思わず息を呑む

そのせいか三人の間で微妙な時が流れた

やべ〜、深刻な顔されても、全然飲み込めない、

東のなんとかってなんなんだ

恐る恐る切りだす


「あのー、説明をお願いしたいんですけど」


二人が向き直る


「あのね、この世界は基本陸続きの島なの

それで世界は8つに分かれていた、

北のノーム、北東のドロイ、

東のエルドラド、南東のココナ、

南のサザーランド、南西のキヨカゼ、

西のウェーバー、そして、北西のシン、

この8つにはそれぞれ王がいて、

自治を行っている、種族も違えば文化も

違う、差異が争いを生み、戦争が始った、

8つの世界はお互い傷つけあった、

喪われていく日常の中で、生まれたものも

あった、それが私たちのいる場所、

シナイ王国、この王国はいわば地殻変動

で生まれたのよ、神様の恩寵だっていう人

もいるくらいなんだからッ」


「でっ、どうなったんだ?」


「それでね、シナイ王国はその時の

地殻変動付近の町が合わさってできた王国

で、8つ王国のいいとこ取りみたいな

感じでその他の国を圧倒、今は8つの国を

管理するに至っている、という訳」


「それで、近年東のエルドラドと、

北東のドロイの外交が悪化、戦争まで

発展し、中央区シナイ王国が正規軍を

派遣し武力介入を行っている、という訳か」


「そうそうッて、それあたしの台詞ッ‼︎」


うぉ、こいつノリツッコミもできるのか‼︎

っと心のなかで感心しつつ、大体の状況は

のみこめた、あとは…


「俺、いくよ」


真剣な眼差しでそう告げた













評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ