わたし
この間から二回目の死刑宣告。
しかも連続。
場所はこの間と同じ。
でもこの間よりは少し、いやかなり広い。
うーん・・・歴史の本にあった『バスケットボール』のコートくらい?
そして対戦相手。
「・・・ふ、ふぅー・・・。」
「・・・。」
「ああのお・・・お手柔らかにお願いしますね・・・。」
「・・・はあ。大丈夫ですよ。殺しませんし。」
「そうですか、ありがとうございます。」
目の前で、槍を構えてそのままぺこりとお辞儀をする彼女。
通称“私”ちゃん。
Aクラス処刑人。
槍使い。
・・・裁判官と同類っぽい。
「看守さんから、殺すなというお告げがありましてね。何でも親友が出るとか。」
「あ、ああ。そうですね。昔からの親友で・・・。その、どうすればいいですか?」
「えー・・・。それっぽく戦ってください。出来るだけ、当ててください。」
「え、ええ!?むむ無理ですよ!」
「普通に戦う気でお願いします。」
「う、うう・・・頑張ります・・・。」
そういうと、“私”ちゃんは身長の2倍くらいある槍を
身体の右左で交互にクルクルと回し始めた。
「い、行きますよ。避けてくださいよ!」
そして覚悟を決めたように攻撃してきた。
「てぇやあぁああ!!」
突きだった。
それを後方2m跳んでかわす。
ざっ
ぼろい靴がすれた音がする。
うっわ絶対破ける。
そういえば、今日選んだ武器は「刀」。
これは、刃が片方しかないので選んだ。
というか、元々僕は刀を愛用していたのでというのもあるのだが。
本当は選べないのだが、看守が連れてきたお偉いさんを説得したところ
快く承諾してくれた。
「はあ!」
また“私”ちゃんが突き。
それをまたかわす。後方1m。
するとまた“私”ちゃんが槍をクルクルし始めた。
左に一回。
距離を1m詰める。
また一回。
1m。
右に一回。
1m。
既に距離は0だった。
「ハァ!」
短く掛け声を上げて(僕から見て)右に向けて刀を振り下ろす。
“私”ちゃんがそれを巧く柄で跳ね返した。
さすがだなーとは思うけど。
右側ががら空きだ。
“私”ちゃんの左側の首筋に刀の柄を叩き込んだ。
峰討ち。
「ハぁぐッ!」
叫びながらも“私”ちゃんは倒れた。
外側にいる、観戦してる人達が、困った顔をしていた。
―Winner <孤独>Sクラス死刑囚
今更自分で『みせもの』読み返してみたら足痛くなりそう・・・。
やっぱり短いんだよなあ・・・。
では、推理してみてください。
どうして歴史の本にバスケットボールなんでしょうか。
皆様の推理待ってます。
最近コメントが来なくて寂しいd(ry