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いじめられっこ

裁判所。

今日も僕は牢屋を抜け出して此処(ここ)にきている。

此処では今日も無理矢理で適当な裁判が行われている。


「・・・そ・・・それでは。その、さ裁判を・・・」


またそこまでしか言えなかったか。

裁判官の彼は僕の友達(?)だ。

悪友とも言える。

「・・・では、判決を。」

「・・・ッ!ッちょっと待てよッ!」

「ひッ!」

罪人が叫ぶと彼はビクッと肩を揺らす。

そんな情けない情け無い裁判官はこう言いました。


「あなたの罪は殺人でしょ・・・?だってそれなら死刑しかないよ・・・?」


不安そうに罪人を見つめる裁判官は説得力などまるで無かった。

「っでもまだ弁護とかもやってねえだろ!」

「・・・弁護?」

そして彼の眼の色が変わるのである。

「殺人なんかやってるやつに弁護なんかいらねぇだろう・・・?」

静かに弱々しく言うのだが。

威圧感が違うのだ。

反論はできぬ。

「ひ・・・う。」

「判決は。

                           死刑」

そして彼のBクラス死刑囚人生が始まった。



「・・・おい裁判官。」

「ひぃいぃいいぃい!」

「毎日毎日ビビ()り過ぎじゃないですか。っていうかさっきと全然違うし。」

「うぅ・・・だから駄目なんだよぼくは・・・もうやだよ・・・

なんでぼくこんなとこにいるんだよぅ・・・」

・・・。

何故こいつがこの職についたか、全くわからん。

よくコレに合格できたな。

「っで?何しに来たの?また脅しに来たの・・・?」

「僕裁判官を脅した覚えは一度も無いんですけど。」

「そうかな・・・?いつも脅されてる気がする・・・?」

「・・・。ええと、こないだの“見世物”の件のことです。本当なんですかって

訊きに来ました。」

“見世物”。

これから導入されるというシステム。

理由は簡単。

―所長の趣味だ。

「あ、ううん。」

「どっちですか。」

「うん。えっとほんとうらしいよ。何か、ほらあああの人。

・・・そう所長の秘書さん。あの人に遭った時に聞いたんだ・・・」

「ふーん。そうか。いつから始まるんですか。」

「あした。」

「そうか。明日か。それは困るな。」

明日。

死刑宣告。

昨日、所長から伝言があった。

『明日、Aクラス処刑人とやってね。よろしく頼むよ』

つまりは殺されろということだ。

「そっか・・・明日かあ・・・もう逢えなくなっちゃうのかなあ・・・」

今までに数百回は聞いたであろう台詞を口にする裁判官を見て、

初めて遇ったときのことが浮かんだ。


「たすけて。」

―彼は確かにそう言った。

「見えてるんでしょ。たすけて。」

彼は確かに、そう云った。

行った。

「・・・おい。」

「ひ・・・Sクラスじゃねえかよ。何か用か?」

「用があるのは、そっちです。」

僕は確かに彼を指差した。

「囚人ごときが、裁判官の俺らにそんな口利いてて()いのかよ。」

「僕ですからね。()いんじゃないですか。死にたくなけりゃあ

                                      退いてください。」



「ありがとう。」

―彼は確かにそう言った。

「たすけてくれて。」

「用はなんですか。要は・・・なんでですか。」

「上手だね。ふふ。」

彼が笑ったのは、それっきりだったのだ。

血にまみれた、傷のついた穴の開いた砂のついた袖で腕で、顔を覆いながら。

彼が笑ったのは、それっきりだったのだ。

「僕、明日死ぬらしいですよ。なんか所長の気まぐれで。」

「そっか・・・明日かあ・・・じゃあもう遭えなくなっちゃうのかなあ・・・」

「僕は、死にませんし。それに、死ねませんし。だから、裁判官さんも

自殺なんて考えないでくださいね。」

変なやつだった。

だから友達なのかもしれない。

二人とも、変な奴だったから。


Sクラスさんのキャラが定まらぬままです。


では推理してみてください。

Sクラスと恐れられている彼に、

ビビ()りの彼は、

どうして声をかけられたんでしょうね?

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