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ギターの上で眠る

掲載日:2026/03/22

「三日坊主」という言葉を知っているだろうか。簡単に言えば飽きっぽくて長続きしない事を指す。私の場合、それは"ギター"だった。


"弾けたらカッコいい!"という理由で買ってしまったギターは現在、ベッドの下に保管されている。音楽関係のお仕事の人がドン引きするような保管の仕方だ。別に私はギターをするのが嫌いな訳でもないし、面倒くさいと思っている訳ではない。ただ何となくギターを弾こうと思えないのだ。言い訳?免罪符?と思われるかもしれないが理由を語っていこうと思う。


私がまだ高校生で部活をしていた頃、ギターを買った。部活がない冬休みの最中だ。お年玉と貯金していたお金をほぼ使って買った。買った週は毎日のように弾いていたし、基礎練も怠らなかった。だが、部活が始まり家に帰って、お風呂に入り、夕食を食べると全身の疲労感が凄まじくギターを弾こうとはならなかった。それがズルズルと受験期に差し掛かり、次は受験勉強でギターを弾く時間がなくなり…今に至る。そうした人間が途中でやめていたモノを再開しようとなると結構な心構えが必要となる。「今日こそやるぞ!」と何度頭の中で決めてやらずに寝た日が続いただろう。情けない事に向き合えない。当時のような熱意を取り戻す事は出来ない。頑張って弾こうと練習していた曲のコードは覚えているのに行動に移せない。


久しぶりにギターを触った。時間が結構経ったはずなのにチューニングもコードもそこそこ覚えていた。どうやら人は意外と覚えているらしい。記憶になくても体が覚えているパターンだ。嬉しくもあり、少し申し訳なかった。文化祭のステージでやる予定だった曲はバンドメンバーが集まらない、練習時間が足りないという問題で白紙になった。文化祭でステージに立っていたバンドは初心者が聴いても稚拙な音だったがステージに立てなかった私の心に大きく響いた。どんな感情だったか表現するのは難しいがあえて言うのであれば"嫉妬と憧れが同居したとめどない悔しさが溢れていた"。何を目指していたのか忘れていた。そんな頭に冷や水をかけられた気分だった。言葉だけじゃ足りない部分を補うように音楽は存在していた事を実感させられた。悔しいがカッコよかった。そこから私はギターを弾こうと思わなくなった。途中で諦めた人間が何を伝えられるのか分からなかったから。


ギターはベッドの下にある。たくさんの想いを伝えられる楽器の上で私は自分の世界で伝えたい事を完結させる。頭の中で誰にも話さずに。音色を響すことなく1日を終える。そして明日はギターの練習をする。今夜もギターの上で眠る。きっと弾けると信じて。

途中で諦めたら後悔します。だから一緒に一歩ずつ進んでいきましょう。下にある⭐︎から作品への評価をお願いいたします。正直に感じた気持ちで評価してくださると幸いです。ブックマークもいただけると本当にうれしいです!他にも私が書いた作品があるのでそちらも何卒宜しくお願いします。

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