8 巨悪の尻尾
そこに写し出されていたのは、客の食事に生ゴミを混ぜる店員たちの姿だった。
厨房で料理をしながら生ゴミ入れから生ゴミをひとつまみしウスターソースをかけてカレーに入れ、その様子をチンスタグラムに投稿している。
中にはカキフライの中にフライヤーで揚げたネズミを混ぜたり、タッパーに詰められた自分の糞らしきものをカレーに投入している店員までいる。
その光景は幼い頃飢えに苦しんだことから食への敬意を何よりも重んじている拙者を激怒させるにあまりあるほどであった。
「許せぬ···許せぬ!食へ敬意を払わず、ないがしろにし、客からの信頼をも裏切るこの狼藉、断じて許せぬ!」
拙者は立ち上がりそうさけぶと、その飲食店の店長である男から話を聞いた。
主犯犯は軍畑龍太、池澤梅太郎、今井外道乃助の三人で高校のバイト仲間らしい。
不良で有名で、半年前にも太鼓の名人のゲーム筐体を破壊し補導されている。
他にもテニス部の女子に飲酒を強要し強姦しようとした疑いもあるそうだ。
「しっかしお前さんも何でそんな目に見えた地雷を雇っちまうんだ?そんなやつ雇ったらこんな事件起こすこと目に見えてるだろ」
ボスの言葉に店長は涙ながらにこう語った。
「主犯の軍畑の父親はうちの会社の重役だ···うちはあのどら息子を無理矢理押し付けられたんだ!正直仕事は遅いわミスは多いわで使い物にならないからこっちが金もらいたいくらいだよ!」
「まあそう怒んなさんな、大丈夫、うちの構成員が生まれてきたことを公開させてやっからよ。それよりミーティングだ、そいつらをどう誘いだしどう殺してほしいか決めてくれ」
ミーティングの間も、拙者の瞳はいまだかつて経験したことがないほどの怒りの感情に燃えていた。