28 至高の一杯
拙者はまずカレーうどんを食べる前に、エナジーガードを開け、喉に流し込む。
独特のりんごのような甘味と炭酸の爽やかな刺激が拙者の喉を癒す。
エナジーガードで喉を潤しつつ喉を冷やしたところでアツアツのカレーうどんをすする。スープカレーの風味を落としこんだ和風のだしがうどんと絡み合い実に美味である。溶けきらかった原液の濃い味もまた塩辛くてほどよいスパイスになっている。やはりカレーうどんこそ志向にして頂点。拙者はカレーうどんを啜りながら改めて日本の食文化の素晴らしさを思い知り感動にうち震えるのであった。
それにしてもこの適度な粘りけがあるだしのうまさ、これだけでも飲み物として価値があるほどである。あまりにも上手すぎる。喉を刺激する香辛料の辛味が実に心地よい。
この日本の食文化の叡知の結晶であるだしを有効活用しないのはもったいない。
拙者はうどんの麺を半分ほどすすり終えたタイミングでおもむろに席をたち、電子レンジから白米を取りだしカレーうどんに投入する。
これぞ最高級侍グルメ、カレー雑炊うどんである!
米をすするごとに米と共にだしが口の中に辛味を振り撒くのが実に心地よい。
まるでカレーライスとうどんが融合したようだ。
あまりの旨さに我を忘れカレー雑炊うどんを掻き込んでいると、いつのまにかカップの中は空になっていた。