表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/41

kawaiiに出会うモブ

 ざわざわと騒がしい入学式の会場


 隣の人と挨拶をしている人もいれば 目を閉じ俯いている人もいる。俺はその後者なのだが------


(俺を挟んでの会話はやめろッ!!)


 両隣の輩がが和気藹々と会話しだしている 気まずい やれクラスの面子がどうだの部活がどうだの

 俺をまるでいない人として扱ってる節がある。 中学の時ではまずあり得ないであろう、 邪見とは無縁であった中学時代をどこか懐かしそうに思っていた自分がいた。


 あれほど平穏を望んでいたはずなのに......心にしこりを残したまま 刻一刻と開始時間は迫っていく...


 入学式が始まった。 在校生や高校の関係者や県のお偉いさんの歓迎と激励の話をきき

 新入生代表の挨拶が始まる


 ---------「新入生挨拶 姫川小春」


 よく通る声で名前をよぶハゲ そして......


「はい」


 緊張をはらんだ綺麗な声が会場中を潤した。 


「かわいい」


「彼氏とかいるのかな?」


「どこかのアイドルじゃないの?」 


 綺麗な長い黒髪を靡かせた大和撫子が壇上に上がる。 遠目でもわかる綺麗で健康的な肌が彼女の存在感を強めている気もする。テレビでもなかなかお目にかかれないレベル


 俺が入学式に行く途中にかまされた罵詈雑言とは百八十度真逆の賞賛の言葉を投げかけられた

 彼女は----------


「あぁうぅ......」


(なにこの娘 可愛い!)


 この男 瀬徒生真だって雄なのだ 高校に至るまで女性に幾千も襲われかけ女性に対して良い思いがない彼にだって人並みに感じることはある。 


 もっとも彼が気になった人は須らく親衛隊によって誅Oされるのだが......


 赤くなって俯いた彼女をみた男どもは彼女とは別の意味で頬染 一つ大きな決意をした。


「「「「「「「「「絶対お近づきになろう!!!!」」」」」」」」」


 ざわつく会場をハゲが咳で窘め 進行する挨拶 


 恙なく終えこれまでの覇気のない拍手から一遍 盛大な拍手で彼女の挨拶を称えてる生徒たちや保護者そして男性教諭達 それを白い目で女子たちに見られているとは知らずに......



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ