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入学式のモブ1

 ぼさぼさの黒髪カツラで母譲りの金髪をーーーそして前髪で碧眼を隠しマスクをつけて自身の容姿を鏡で確認する。浮世離れした美貌が、道行けば老若男女問わず視線を集めるであろう甘いマスクが変化する。これにはたまらず苦笑してしまう。


「典型的なオタクみたいだな」


 本来であれば万人を魅了するであろうソレも今の自分の姿からしたら薄気味悪い笑みなわけで、これから始まる高校生活に気落ちしてしまう。だがそれでいいのだ、中学のころよりマシな生活が送れるのは確かなのだから。


 「そろそろ行くか」


 誰もいない家に行ってきますと声をかけ、玄関をでる。メールには海外に仕事に出ている両親からの入学祝の言葉。改めて自分が高校生になったのだと気を引き締める。一つの覚悟、絶対にバレてはいけないという決意と共に__ 




 俺が選んだ高校、桜良学園は有数の進学校でもあり、文武両道を掲げている高校だ。なぜ俺がそこの学園を選んだかというと、俺が通っていた中学校からかなり距離があり、俺のことを知っている奴なんかいないと勝手に思ったからだ。今まで人に囲まれすぎていた自分。道歩けば人垣という壁が出来上がり笑顔という仮面を貼りつけながら愛想を振るまく人達に嫌気がさしている自分がいる。 俺の眼の前では愛想よしている癖して影では互いに貶め合う。そんな酷く歪な関係の元凶が俺だと気付いたのはずっと先のことだった。



 歩いて15分の距離にある学園、周りにはちらほらと真新しい制服をきた自分と同じ新入生が見受けられる。中には中学校からの友達と固まっている集団もいる。 変装なしで歩く時とは全く異質な視線をひしひしと感じる。一様に不審者を、容姿を蔑むような軽蔑をはらんだ視線を多く感じるし距離をあけられてる気が......中には同情の視線を向けるものもいたが、そんなことも露知らず彼の内心は全く別のことを感じていた。


(凄い嫌な目で見られてるなこれ...... でも......コレがボッチって奴なのかぁ〜!!)


生まれて初めてのボッチ登校。今は纏わりつく人はいない、世間はボッチをバカにしてはいるがなかなかどうして良いものである。 なにせ景色を楽しめるのだ。 顔顔顔の世界に浸っていた瀬徒にとってはかなり新鮮な経験。 何もかもが今の彼にとっては新世界そのもの、過剰な期待、容姿故の重圧からも解放されて気分は最高潮にも。 朝から彼を見てげっそりとしている周りとは対照的だ。


(出来る限り正体を隠し、平凡生活を謳歌するぞーー!!)


黄金を闇に溶かして行くは新たな学舎、そこで様々な出会いと出来事に巻き込まれる彼。 三年間、正体バレずに平凡な生活を送れるのか__ 














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