5.成長期
鍛錬に力が入る。
一年目はへばっていたが。
二年目には軽くこなせる様になった為、リュックにレンガや砂袋を入れて片手懸垂、壁のぼりを行なえる様になった。
よく食べて体を動かす。
ぐんぐん背が伸びた。
三ヶ月で服が着れなくなり。
お針子が文句を言っていた。
剣が欲しいと親父に頼んだら、未だ小さい。と言われた。
木刀では軽すぎる。
丸太で剣の替わりに素振りをした。(みんな!丸太を持て!)
魔法の研究は進んでいる。
生活魔法はチートだぜ!!
ゲームの魔法を考察すると。
攻撃魔法はモノをぶつける魔法が殆どだ。
多少の違いは物質か熱エネルギーをぶつけるか顕熱を奪うかの違いだ。
ただし旨く目標にぶつけるのにはイロイロ手間が掛かる。
当たらないのだ。
手前で魔力が霧散してしまう。
固形物で運動を称えればそのまま飛んでいく大概は弾道だ。
コレは難しい。
遅ければ相手も避けるだろう。
魔力チューブを考え付いた。
魔法障壁はゲームに有ったのでソレを真似た。
と言うか魔法障壁は真空と高圧の層を作っているのだと思った。
単純に魔力障壁を管状にして目標の間まで誘導するのだ。
始めは発動まで時間が掛ったが視界にあるモノなら一呼吸で出来る様になった。
細くすれば3キロ先まで延ばせる。
しかし人差し指程の太さしか出来ない。
コレでは何も飛ばない。
質量が小さすぎる、運動エネルギーで補うことにした。
魔力チューブ内を真空にすれば空気抵抗は無くなる。
音速越えが簡単になった。
変り種は光り系だろうか?まあ電磁波ぶつけてるので変わらない。
限りなく短い波長のレーザーを目指して頑張っていたら中性子が出た。
何を言っているのか解からないが。
出たので仕方ない。
壁の向こうの飛ぶ鳥が落ちたのだ。
「流石にコレを食べる勇気は無いな。」
墜ちた雲雀は屋敷の庭の片隅に土を入れた壷に埋めた。
ほら放射性物質が飛散すると怖いだろ。
状態魔法の毒、混乱、バフ、デバフ
主人公は使えないがドレイン系の魔法。
魔力はそこらじゅうに充満しているが。
自分に使える様に変換しないと使えない様子だ。
その変換を行なっているのが丹田。
相手の魔力を自分に変換して吸収するのがドレイン系だ。
丹田で魔力を回せばどぴゅどぴゅ魔力があふれ出るよ。
やったね。翔ちゃん!魔力が増えるよ。
まあ、個人差が在るが変換後の保有魔力は決まっている。
なぜ解かるか?
サーチと鑑定の魔法を想像することに成功したのだ。
しかもパッシブ状態でオートマッピング。
GUIはゲームのままだが一部カスタムしてFPS風にした。
上にも下にも後ろにも目が付いているみたいだ。
壁の向こうに人が居るのも解かる。
屋根の上の鳥も中性子線で狙い撃ち。
便利すぎる。ゲームのイージーモードだ。
全ての丹田を自由に回すコトが出来れば発電量が三倍だ!!
チャクラなら七倍!!
しかし、チャクラはヤバイ!!
性欲がトンでもない事になる。
メイドのうなじを見ているだけでうつ伏せに寝れなくなる。
しかし何となく解かった一時的に強化する魔法は丹田、いやチャクラをもっと細かく制御しているんだ。
ケガの直りも速くなる。
拳の潰れた豆も擦り傷も直に治った。
筋肉の炎症も治りが早い。しかも正常に強化された筋肉になる。
俺の体は”聖戦士スモウレスラー”に匹敵する身体になった。
だが未だ”大関”には勝てない。
スピードでは”カラテカ”に及ばないがパワーでは負けないモン。
親父と肩を並べる背丈になったが、幅と厚みは倍以上だ。