333.33と1/3
さて、司書たんとイチャコラを突破して、暴走モードに突入したが。
タイムアップの鐘が鳴ってしまった。
嬉はずかし顔の司書たん。
CGゲット!!
余韻を胸に軽い腰つきで寮の部屋に戻って来た。
クリーンの魔法を掛け身形を整える。
もう直、夕食の時間だ。
鏡の前で外観チェック。
大丈夫だ、何時のも悪人顔だ。
部屋を出て食堂に向かう。
おお、イカン俺で最後だ。
優雅に札を返し自分の席に付く。
一瞬目が合ったお誕生日席のモミアゲロールパンが勝ち誇ったような顔をしている。
「集まりましたね、始めましょう。」
冷たく放つロールパン。
厳かに頭を垂れる鬼畜メガネ。
表情レイヤーが変った!何らかのフラグが立ったのだ。
コレは明日にでも全てのキャラクターと会話をしなければ…。
効率よく回る必要がある。
メインの皿が来た。
パンに鹿のローストだ、甘辛いソースに蒸した根野菜が付いている。
おっと、忘れてはいけないのが黄色いマスタード。粗挽きだ。
副菜は芋のスープとサラダ、デザートのプリンにかんきつ類のジャムが乗っている。
優雅に食べる、ロールパンが睨んでいる。
無言で食事が進む、食器類や微かな衣擦れ、控え目に咳き込む者の声が食堂を包む。
食堂の麩陰気で最悪。
まあ、良い何時ものコトだ。
しかし、足りない。
肉スイッチが入った俺には…。
そう。焦げたラードを味わった後での鹿の肉は非常に食べた気がしない。
俺の中の何かが囁くのだ…。捧ゲヨ‥我ニ肉ヲ‥と。
GUIでは悪魔支配度はゼロのままだ。
仕方が無い。
行儀は悪いが…。
収納から新鮮なミノ太肉と銅のフライパンを出す。
コレ位…。いや、ガッツリ行こう。
ナイフで切り取り、フライパンに納める。
砕いた岩塩を掛ける、そう、肘と手首を曲げ小指から順に満遍なく塩を振り掛ける。
赤い肉に吸い込まれる塩の粒。
ふっ、塩と脂はデブの恋人だ。
欲張りすぎたな。
フタが閉まらない。
まあ良いだろう。
フライパンの柄を持ったまま魔法で加熱する。
ココで加熱するのは銅ダケだ。
フタも一緒に加熱し一気に表裏を焼き上げするのが旨味を閉じ込めるコツだ。
「クククク」
脂の焦げる音と香りが広がっていく。
後もう少し、表面が焦げたら内部も加熱だ。
テーブルの、いや食堂の全員が手を止め俺を見ている。
しかし、全員が目が合う前に視線を逸らす。
いや、モミアゲロールパンが俺を睨む、ナイフとフォークを持ったままブチギレしそうだ。
優雅に微笑み返す。
怒るなよ、俺は腹が減っているだけなんだ。
俺の中の魔物が肉を欲しているんだ…。
歯を食いしばりブチギレ一歩手前のロールパンと困った顔のMr・R
良いころあいだ。
一気に中も魔法で加熱する。
魔法は熱の伝導関係なく加熱できる。
すばらしい。
レアもビアン・キュイも想いのままだ。
まだ熱いフライパンのフタを取りフォークを刺して、大皿に乗せる。
クククク…。刺したフォークの穴から流れる透明な肉汁と脂の珠。
コイツ、プックプックのテラッテラしてやがる!
そして辺りに漂う牛肉の脂の香り。
どうだ、この香り。
席を見渡すと全員が顔を伏せる。
睨む、ロールパン。
俺の肉だ、やらないぞ?
フォークで押さえ、ナイフで肉を切る、コツは繊維を切断するように切ることだ。
切った断面から流れる黄金の味。
赤色は控え目だ。
味はどうだ?
「ククククク…。バカメ」
ふん、何が”味はどうだ?”だ。
こんなの旨いに決っている。
ナイフとフォークが働く。
甘辛いソースにもよく会う。
マスタードを乗せても完璧だ。
「フフフフ、フハハハハハハ。」
高笑いしながら食べきった。
なお、食事後フライパンを収納した後GUIを確認したら。
”冥府ポイント 24”
増えてる。
おい!ヤメロ!邪神!!
(´・ω・`)倒したばかりは、お肉が硬くて食べられないと思いますが。ソコはファンタジーでおながいします。
(´・ω・`)なお、かなり硬いダケで何とか食べる事は出来ます。(歯が丈夫なら)




