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321.胴鎧1

請求書片手に司書たんとイチャコラできるはずも無く。

今日は視姦するに留めた。

ああ、エレノアの笑顔は俺の心の邪悪な部分を取り去ってくれる。

悪魔支配度も0%のままだ…。

揉んで嘗め回したい。

飲食禁止の図書室で二人でお茶をしながら。

当たり障りの無い話をして時間を潰した。

昼が近くなったので早めに図書室を出て購買部へ向かう。

暇そうなオカッパメガネ女子店員に手紙を見せると、向こうも話を聞いていたのか直に書類が出てきて精算となった。

金貨38枚を支払いサインをすると、修理明細が記入された領収書が出てきた。

さあ、コレで安心だ。

特に購買で買う物は無い。

さて学園の情報を仕入れるか…。

掲示板に向かい”学園新聞”をチェックだ。


”初級生徒に大流行!マイカップ運動。”

”棄権者続出?どうなる今期のトーナメント。傾向と対策。”

”勝ったのに元本割れ!どうしてこうなった?ブッキーに聞いてみた。”

”忍び寄る物価高。対抗策は何か?”

”怪奇!町を彷徨うメイドの幽霊。あの幽霊との関係は有るのか?目撃者に聞いてみた。”

”次号予定:学園で14年ぶりの生徒主催での課外授業。旅の話を特集します。”


特に何も起きていない様子だ。

掲示板にも大した告知は無い。

そのまま教室へと向かう。

鐘も鳴っていない、未だ早いはずだが教室のドアーが開いて教授が出てきた。

「生徒オットー、授業に出たまえ。」

「はっ、申し訳ありませんワリス教授。」

申し訳ない気持は微塵も無いが謝罪する。

「それから、生徒オットー。以前話していた実験計画書を早く提出すること。学園長に話をしたら予算が取れそうだ。」

「はっ、ありがとうございます。早急に用意します。」

教授覚えていたのか…。

立ち去る教授の背中を見送る。

仕事熱心だな。

いや、知識を得るのには労力を惜しまないのだろう。

流石教授職だ。

教室の中に入る。

ガヤガヤと騒がしい教室内が一瞬にして静かになる。

おい、なんのイジメだ?

流石に少々へこむ。

席に向かい笑顔から一瞬にして地獄が近づいてくる様な表情のサンピントリオに声を掛ける。

「飯にするぞ。」

「「はい!」」

「オットー、食堂に行こうよ。」

フェルッポも手を振っている。

「ああ、行こう。」

ゾロゾロと学園の廊下を歩く。

何故か道を空ける生徒達。

ククク、ゲーム補正か。

確かにゲームにもオットーがサンピン共と歩くと生徒達が遠巻きに見ている描写はあった。

このままなら主人公との対立は避けられないであろう。

マイト先輩のフラグは折った。

次はどんなフラグが立ちはだかるのか。

食堂前でエミリーとマルカ、ベスタと合流する。

ロビンに小銭を渡す。

食券と席の確保に走るサンピン共。

ふう、日常だな。

魔物もドラゴンも出ない。

まあ、そんな異世界は人類には過酷過ぎるだろう。

お茶が注がれ準備が整い食事が始まる。

「オットー、次の魔物との戦いは何時になる?」

カールからの質問だ。

ジョンも興味が有るらしい、手を止めて俺を見ている。

「そうだな…。次の休日にかなり深くまで潜ってみたいと思っている。」

「そうか…。準備しておく。」

「何が必要か?カンテラと…。ロープ。水筒。」

指折り数えるジョン。

「うん、いいね。僕の鎧もその頃には付くと思うよ。」

「兄さん、鎧どうしよう、間に合わないよ?」

「弟よ…。家から兵の物を送ってもらうか?無いよりマシだ。」

「あの…。鎧が必要なのですか?」

ノッポで赤毛の長髪デーニックが控え目に質問する。

「うん、そうなんだ。僕、安い鎧を探しているんだ。ボロでも良いんだ。長く使う心算も無いし。」

「あの。王都の下町で軍の払い下げ品を扱っている店を知って居ます。確か青銅の前掛けを沢山見ました。」

「青銅の前掛けって…。ブレストプレートのコトか?今更…。まあ、確かに革の鎧よりはマシだが…。」

「軍の鎧はサイズが三種類しかないので。悪くなって無い物を探して来ます。」

そう言えばコイツ等に何か頼めば時間が掛るが見つけてくるな…。

魔物寄せの香も値段はアレだったが性能は満足するものだった。

「サイズどうしよう?解らないよ。」

「あの…。フェルッポ様、課外授業の時の貸し出し鎧と同じサイズです。

「え?そうなの?ロビン。」

「はい、アレも軍の払い下げが元です。」

「そうかー。あの時は(スモール)だったんだ。」

「弟よ、今なら(ミドル)だな。」

「うーんたぶんそうだね。」

「了解しました。ミドルで調達してきます。」

SM話で盛り上がるサンピン共、あくまでサイズの話だ。

「僕、今手持ちで在るのは金貨1枚と大銀貨1だけど…。」

「何とかして見せます。」

心強いデーニックの返答。

「じゃあ、お願いするよ…。早く欲しいんだ。」

「はっ!お任せ下さい。」

何故かサンピン共が直立不動で敬礼する。

「え?あの、お願いします…。」

フェルッポが引いている。

仕方が無い話を変えるか。

「おう、以前調達してもらった香は良い働きをした。ついては追加で注文を行ないたい。」

使命に燃える目のサンピン共は地獄の門番に会った様な目になった。


おい、酷いな。

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