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298.ダンジョンで牛ロースト丼を求めるのは間違っているのだろうか?

手早く作った鉄球だが、球体は跳弾しやすい。

そんな簡単なコトも綺麗に忘れていた。

ソレより、光に寄って来た蛾の様なバットを持ったミノタウロス(バフィリート゛)の集団。

ココは近金失の支配下らしい。

イヤだな…。ツバメが支配するダンジョンは性格が悪そうだ…。(注意:主人公の個人の主観です。)

一部が欠けて動けなくなったミノ太をベスタが止めを刺して回っている。

俺は牛の回収だ。

結局、20体程度(数不明)のミノ太を倒したコトになる。

緒戦は順調だが、ダンジョン内部では怖くて鉄球が使えなくなった。

ほら、球が自分に飛んでくると怖いだろ?

戦場の片付けが終わると前に進む。

二、三個部屋を見て回って、ソレで撤収しよう。

俺の感触ではココは地図の鉱山に間違いないだろう。

「左手の…。扉、コレか。この向こうは大部屋のハズだ。」

「お待ちくださいオットー様、先ず部屋の中に何者かの気配を探ると良いと思います。」

「なるほど。」

帝国式室内制圧マニュアルなのか?

GUIのMAPは歩いた所はアクティブだが、視界の範囲まで索敵が縮小している。

壁や扉の向こう等は解からない。

流石ダンジョン、難易度が上がるのだ。

扉に手を当て目を閉じて気配を探るベスタ。

「大丈夫です。誰も居ない様子です。」

「そうか。罠が有るかも知れん気をつけろ。」

「はい。」

ゆっくり扉を開けるベスタ。

暗い部屋の中には無数の光り…。

一斉にコチラを向く目が。

「え?」

『『『ヴンモォォーーーーー!』』』

「退け、ベスタ!!」

ミノ太がバットを振り上げている。

俺は左手でベスタの奥襟を掴むと後ろに下げ右手で扉の隙間にメガ粒子砲を打ち込む。

照らされる室内。

なるほど確かに大部屋だ。

ATフィールドを展開して扉を閉めようとすると頬に熱風を感じる。

「いかん!」

扉が消し飛んだ!!

土魔法で入り口を塞ぐ。

『『『ヴモォォーーーー!ヴモォー!』』』

ミノ太の雄叫びが序所に小さくなっていく。

それにつれて熱を帯び始める土の壁。

何者かが中から激しく叩いている。

魔法で強化を掛ける。

その叩く者も徐々に力が無くなって、遂に静かになった。

「ふう。モンスターハウスになっていたな。」

「申し訳ありません、オットー様。敵が居るとは解かりませんでした。」

頭を下げるポンコツ騎士。

「ハハハハハ。」

こいつめ。

土壁の熱は未だ上がって、触れないほど熱くなり熱気を発散している。

恐らく、室内、壁に当たったメガ粒子砲のエネルギー全てが熱に変って中は高温の炉の状態だろう。

困った。牛の回収が出来ない。

いや、もっと困ったのは俺がダンジョン内で使える魔法が少ない。

チマチマと王国式の呪文を唱えて一体づつ倒すのか…。

だめだ、あのミノタウロスは王国式のファイヤーボールでは数発は当てないと倒せないだろう。

今まで魔法の高威力ダケを追い求めて居たが手加減しないと閉所では自分が死ぬとは思いも拠らなかった。

「よし、この部屋は大部屋だった。恐らくココは地図の坑道だ。一旦、町に戻ろう。」

「はい。」

きょ、今日はココラ辺にしといたるわい。

この部屋の牛は後で回収しよう。

どちらにせよ、この高温では中に入ることは出来ない。

牛ローストには失敗したが。魔石ぐらいは拾えるだろう。

ソレまでにダンジョン攻略法を考えなければ…。

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