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266.二日目4

何とか休憩中にラカスを結界魔法が使えるまで仕立てた。

モーガンとムロは練習すれば何とか成るレベルだ。

うーむ。データが集る。

休憩時間も残り少ないがラカスが結界魔法を展開する。

直径30m程度でピヨっている。

魔力不足だ。

低級ポーションで復活させる。

休憩時間が終わり、ラカスを馬車に寝かせて出発する。

流石だなダークエルフ。低級ポーション如きでは満回復できないらしい。

この少年にも紋章は有るのだろうか?

事典でのダークエルフに紋章は無かった。

エルフを脱がして調べるしかないのか。

エルフを脱がす…。何だったかな?

まあ良い旅は長い自然な形で調べよう。


エルフを脱がす方法は一旦置いといて。

馬車は森の中を進んでゆく。

街道地図に拠ると休憩所に整備された伐採した空き地までには日没までに到着する。

何も問題が無ければ…。

GUIには新しいMAPが追加されている。

敵を示す光点も無い。

何か出ても良いと思うが…。

やはり森の魔物は全てトレインしたのだろうか?

そうなると二三日は出ないだろう。

「困ったな…。」

「どうしましたか?オットー様。」

オシリスキーが答える。

「魔物が出てこない。」

「生徒オットー、魔物退治の評価点は襲われた時と食料にする時だけだ。上限は決っているぞ?」

「そうですか…。喰える魔物を探します。」

「そういう意味ではないぞ?生徒オットー」

がーんだなそう言う事か…。

そうなると皆に倒せる小物のモンスター、一択になる。

オシリスキーは倒したから得点は問題ないだろう…。

街道を進むと日が傾き始め森が途切れて草原が広がっている。

自然に出来た物ではなく誰かが作った物だ。

古い切り株が朽ち果てている。

若木が生えて森に戻そうとしている。

「よし、ココの中央で夜営を行なう。日没までにテントを張り終えること。宜しいですね、教授。」

「ああ、問題ない。皆に仕事を満遍なく振り分けろ。」

「了解しました。」

草原の中央には何度も夜営を行なった者の痕跡が残っていた。

と言うか。自然石を積み上げて作った窯と、夜露を避けるために木で組んだテント台が数機。

馬を繋げる岩と、丸太をくり貫いた馬の水桶。井戸が有り木枠で蓋がしてある。

随分と設備が揃っている。

恐らく商隊がよく利用しているのだ。

柵が有れば軍の駐屯も出来るだろう。

炊事班と設営班、歩哨班を分ける。

炊事班は3人だ、もう既に設営した調理テーブルに食材を置く。

ウサギと鹿肉、キャベツ、タマネギ、ニンジン、芋、豆、丸麦。岩塩、ハーブ。

コレでシチューが出来るハズだ。

炊事班班長は料理が得意な15番の黒髪ロングおっとりさんのソレットに任せておけば問題は無い。

班員は。

「うさぎさん、鹿さん、美味しくするから…。フフフ。」

不敵に笑う29番。

なるほど、料理は愛憎だな。最後に金髪ウェーブの…。

「マルカ。ソレットに料理のキモを教えてもらいなさい。文章レシピでは解からないコトも有るだろう。」

「はい、解かりましたオットー様。」

設営班は金髪ショートの10番のシェール、白銀、赤目。色白オカッパ頭の21番クーリョ、金髪ウェーブ垂れ目のノッポ23番のヴェッタ。そして、復活したダーク少年のラカスだ。

残りの、俺とオシリスキーモーガン。39番赤毛のポニテ、ペルーラが歩哨班だ。

設営班と歩哨班は日替わりで人の入れ替えを行なうコトに成る。

女子は炊事班と入れ替えようとしたが…。

「クーリョを設営班長に推薦します!」

「え?私、料理できるよ?」(上手いとは言ってない。)

「だめ。食べられ無くなる。」

「あたしも無理です。」

「オットー様。人には得手不得手が在ります…。」

なるほど…。異世界では調理スキルは特殊技能なのか…。

女子の熱意に押されて炊事班は固定で一部応援人員を出すコトに成った。

ベスタが娘と共に草原の草を刈って飼葉の用意をしている。

馬は馬車から放して岩に繋いである。

水は井戸水を使っている。

まあ、馬車と馬は任せておこう。

冒険者達も夜営の準備中だ。

手早く設営を行なっている。

夜間の歩哨は冒険者の方と一緒に行なう。


歩哨班は薪拾いだ。

手斧を持った赤毛の少女が木を倒している。

と言っても若木で3mも無い。

木の侵略が早いので10本程度切るのが礼儀らしい。

枝葉を落とし長さで伐る。残った木はテント台の下に入れて乾燥させる。

次来た誰かが使うハズだ。

枝葉は点火と虫避け用に初めに使う。

目に染みる灰色の煙が辺りに広がる。

動物と魔物は火を怖がるので初め儀式の様なモノだ。

ソレでも向かってくるのは上位の魔物だ、結界は今回は俺がやった。

ラカスもできるが一回やるとしばらく復活しないので今回は様子見だ。

ムロとオシリスキーは10mぐらいの結界しか出来ない。

まあ冒険者グループなら充分な大きさだ。

直径1kmの要塞丸ごと結界は使うコトなぞ殆ど無いだろう。

戦争でも無い限り。

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