番外編.夜の訪問者1
(´・ω・`) ご指摘を受けたので番外地はグロイ話で統一して。番外編は…。
夜の山は空気が冷える。
ただ、肌にはその情報だけが伝わる。
矮小なこの世界の知的生物には過酷な状況なのかも知れない。
彼らは衣服を発明し、その環境に適応している。
我々にも嘗て衣服の文化は有ったが克服した。
後は。個人の趣味で装備する者が多い。
しない者も居る。
無論、単純な物と機能を持たせた物もある。
しかし、今装備しているのは異種達の服に似せた物だ。
頭から足まで覆う黒い布。
何の機能も無い。
唯一の機能は異種達が見ても何者か解からないと言うダケだ。
穴の前に立つ。
何者かに拠って空けられた大地の空間だ。
恒星が出ている間はこの地の知的生物が採掘しているらしい。
理解できない。
彼らは昼行性のハズだ。
ソレに対応した進化をしている。
恒星の光で行動しているのに光の届かない穴に入るのだ。
苦労して燃焼反応の光を用意して…。
全く理解に苦しむ。
「まあ、所詮は下等生物ね。」
空間の入り口には成型て作られた植物の格子で蓋がしてある。
我々には無いと同じだ。
物質をすり抜ける。
空間の中は空気が留まり埃が舞い、湿度が高い。
肌には情報しか伝わらない。
ある種の生物に好適環境だ。
光が無くても見える我等には何も問題無い。
奥に進む。
「~♪」
旋律を唱え魔力の集約する条件を整える。
地形は魔力の反応で解かる。
どうやら彼らの理由で掘るのを止めたらしい。
全て途中で中途半端。
愚かな生物。しかし、ソレは好都合。
最も深い空間に到着する。
「少し。殺風景ね。飾ろうかしら?」
折角なのだ。
分身が生まれるのに相応しい場所に…。
「~♪」
地形を換え床と壁を整える。
固く閉ざした門を作る。
柱は飾りになる。
嘗て現れた神の使徒のレリーフを付ける。
この卵が育って生まれた意味が解かる様に。
そして母体である私が理解できる様に。
豪華に作らなきゃ。
母の仕事の一つ。
中央に台を作り分身の卵を置く。
まるで祭壇の様でもあり洗礼台の様にも見える。
「さあ、卵早く多くなってケントリアになって。レギオーンに成りなさい。」
レギオーンに成ったらきっとこの台は玉座になるでしょう。
母から送るすばらしい玉座。
装飾された台の上で光る球体の石。
魔力の吸収が始まり空気が循環する。
風にはためくローブ。
肌を舐める魔力。
成功した。
当たり前の事だ。
私は今まで全て上手く行っている。
「クワルトゥは上手くいってるかしら?」
ローブを脱ぎ未来の玉座に掛ける。
きっと生まれたら、母の残り香が解かるでしょう。
脱いだローブの下から現れたのは青紫の肌にトライバル。
肌に張り付く露出が多い何も機能が無さそうな布。
強調された胸元の谷間に腰のラインから伸びる尻尾。
流れるような紫の髪に水牛の様な角。
虹彩はトカゲの様に縦にはしる瞳孔。
蝙蝠羽をはためかせ宙に浮く。
「さあ、名も無き卵役目を果たし神の使徒を私の所に導きなさい。成功すれば名前を付けてあげますからね。」
姿が消え残されたのは穴の奥深く、胎動する名も無き者だけになった。
(´・ω・`) ちょっとグロかった?
>我々にも嘗て衣服の文化は有ったが克服した。後は。個人の趣味で装備する者が多い。しない者も居る。
(#◎皿◎´)つまり!裸族!!




