27.戦友と親友
昨日はお楽しみでした。
あんなにハッスルしたのにメイドさんズは淡々と仕事をこなしている。
ハーブの入ったお湯で布巾を絞り身体を拭いてくれる。
二日目だ、今日の選択肢はどうしよう?
実際、選択バーが出ないので不便だ。
まあ、それだけ自由度が有るのだが。
ゲーム内のNPCが居るのか確認しよう。
活動を有利にする為には金を稼がなければならない。
親父から分捕ってきた小遣いは未だある。
しかし、先輩の言動を鑑みるに錬金術には金が掛る様だ。
水銀にガンマ線を当てて金と白金を小量(金貨5枚ぐらいの重さ)作ったコトは有る。
不安定で半減期が何日か知らなかったので安定するまで鉛の花瓶に入れて壷に入れて庭に埋めた。
そういえば掘り出してないな。
当面は学園内を捜索して、町にまで捜索の手を広げる。
近い将来王都に金ずるを見つけるのだ。
シャツを着て鏡の前に座る。
くっコロさんが後ろから髪を梳いてくれる。
真剣な表情だ。
流石帝国仕込の優雅な動きだ。
櫛に付いた毛を取り屑篭に入れる。
優雅な…。
「ファッ!!」
驚いて自分の手櫛で髪をなでる。
「あっ。」
せっかく整えた髪型か崩れるのに驚くくっコロメイドさん。
手のひらに俺の一生の長い友達が無残にも散っている。
いちにいさん…。じゅうさん、じゅうし。い、いっぱいだ!!
シーツを片付けているロリメイドのカゴを奪う。枕カバーに付いた戦友たちの無残な姿。
あるコトに気が付く。
しまった!!俺は何と言うコトをしていたんだ!!
魔力を拡張する為に臍の下の丹田を使ったのだ、そのおかげで強力な魔力と強靭な肉体。
そしてビッグでグレイトなへそ下三寸暴れん棒な息子も育った。
感度は良好、メイドさんズも大喜びだ。
有り余る男性ホルモンは俺の友達を…。殺していたのだ。
俺の…。戦友が…。
orzしている俺にロリメイドが声を掛ける。
「あ、あの、何か、落ち度が有りましたか?」
「いや、すまん、ちょっと、選択を誤ったコトに今、気づいたのだ。大丈夫だ、未だ取り戻せる。」
そうだ、未だ生えてくる、この戦友を無駄にしてはならない。
魔力は偉大だ、必ず両方を救ってみせる!!
暴れん棒も戦友たちも…。
絶望を背負ったまま食堂に向かう。
朝は質素で食事の席に座ると給仕とワゴンがやってきて。
皿に食事を盛る。
お茶とパンとスープ(肉の塩付けと玉ねぎ、ハーブ味)果物(梨の様なりんご)ダケだ。
周囲を観察すると皆急いで食べて梨だけポケットに入れて席を立っている。
空いた席にワゴンが突進して食器を片付けている。
なるほど、皆、学業に忙しいから朝は戦場か…。
異世界でも変わらない光景だな。
優雅に食べている者も居るがソコソコの速度で食べる。
メイドさんズが食堂の壁紙に加わったのを見て食べ終える。
食事と着替えが終わった様子だ。
ロリは制服、くっコロさんは従者の姿だ。
梨は貰って行こう。魔法収納に入れる。
席を立ちメイドさんずに目でサインを送る。
食堂の出口で合流して、そのまま学園へ向かう。
昨日の昼食は寮弁当にしたが今日は学食で食べよう。




