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252.手綱4

賢者モードの俺は身形を整え娘の帰りを待つ。

ツヤツヤの未亡人。と優しく微笑みあうベスタ…。

そしてダウンしたままのブラン。

うーん、ベスタは女性の扱いが手馴れているがドコで覚えたのであろう…。

特に指使い…。マルカの時には随分と助かったが…。


日が落ちる前に娘が帰って来たが微妙な表情だった。

「オットー様受け取って来ました。御釣りです。インクも二種類受け取りました。」

お釣りを受け取る。数が少ないので買い付けは上手く行ったらしい。

娘が収納からテーブルに商品を並べる。

低級ポーション60本とマジックインク無色&黒だ。

「おお、そうか…。マイト先輩。若い男の店員は居たか?」

「いえ、女の店員でしたがオットー様の名前を出したら預かっていると…。伝言も伝えお金も払いました。」

「そうか、良かった。」

来週は無理だが再来週早々には取りに行こう。

収納する。GUIには

”低級ポーション 83個”だ、1人で5本使える計算だ。

まあ、冒険者達は自前が在るだろうが基本戦闘には参加しない場合が多い。

あくまで緊急時の救援の為に雇うのだ。

生徒達ダケで問題を解決するのだ。

何か問題は残ってないか…?

ブランが店の奥から出てきた。

復活した様子だが髪が崩れているアホ毛が立っている。

少し顔が赤い、残されたので膨れっ面だ。

膨れる…。あ。

忘れていた…。

「馬車の準備は整った。ベスタ、娘、明日は頼んだぞ。」

「「はい。」」

「イレーネ、留守を頼む。ブラン、店を手伝うのだぞ?」

「はい、わかりました。」

「大丈夫です、ご主人。」

声を掛けると機嫌の良くなる狼娘。

「よし、では行ってくる。」

「「「いってらっしゃいませご主人」さま」」



ポーンを操作して学園の正門に戻る。

問題が起きている時は解決できる人に相談するのが解決策だ。

更に”その解決できる人をどうやって探すか?”が問題になるのだが心当たりがある。

寮の管理棟。玄関へ向かい受付を覗く。

年増のメイドが一人居るだけだ。

Mr.R(ミスターロバート)は居ない。

困ったな…。これから無茶なお願いをするのだが…。

「オットー・フォン・ハイデッカー様お戻りでしょうか?」

「ああ、すまない今戻った所だ。Mr.R(ミスターロバート)に少々頼みたい事が有ったのだが…。」

「申し訳ございません。ロバート様は学園を離れています。」

「そうか…。パンを融通して欲しいのだが…。受け取りは明日の朝だ。」

「パンですか?明日のパンは今晩仕込むので明日のお渡しは問題は無いと思いますが…。」

手元をチラ見するメイド、工程表が有る様だ。

「金貨一枚で作れるだけだ…。」

「ソレですと結構な量になりますが…。」

「そうか…。量は問題は無いが…。そちらの手が足りるかな?」

「そうですね…。少々お待ちを…。」

ファイルを持って下がるメイド。

裏で誰かと相談している様子だ。

「あの…。半銀貨分。朝のパン500個なら明日の朝用意できます。」

「そうか…。すまないソレで良い。金貨1枚支払おう。手間賃だ皆で労をねぎらってくれ。」

金貨1枚を出す。恐らく半銀貨1枚で500個は材料費ダケの話だろう。

サービス残業は許さない。

「いえ。ソレですと困ります。」

困惑するメイド。

「なに、心配するな。俺は無理を言っていると解かっている。パン職人殿に一働きしてもらうがよろしく頼むと伝えてくれ。」

「わかりました、厨房の者に伝えておきます。」

一礼するメイドと解かれて部屋に向かう。

道中食べるパンを買うのを忘れていた…。

日持ちする固パンではないが収納で運べば問題は無いだろう。

冒険者には食材支給と書いてしまった上に学園からの払いは安い様子だ。

食い物が悪くて雇い主が文句を言われる様なコトは…。非常にみっともない。

時に雇い主がデブの場合はな。

(´・ω・`)あぶない!Mr.ミスターロバートが対応したらまた好感度が上がってしまうところだった。

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