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番外地:帝国編6

(´・ω・`)ベスタの怪我のツジツマが合わないので一部修正。

腿の痛みで目が覚めると敵兵に引きずられている所だった。

「う…。」

鎧は外されて、別の兵が持っている。

「おい、起きた様だぞ?」

「そうか。そりゃ楽しめるな。」

「殆ど殺しちまったから面白く無い。」

「年増の御夫人は良かったんだがな。」

「暴れた金髪の指揮官は胸がでかくて皆試したが直に冷たくなっちまった。」

背筋が冷たくなる。

敵兵に襟首を掴まれ引きずられている。

足がおかしな方向を向いている。

傷口に鈍痛が襲い熱を持っている。

ブーツの足先も痛い。

未だ服は乱れていない。

これから私の身に起きるコトだ。

いや、兵士に成る時には覚悟したはずだ。

腿の痛みが鈍く繰り返される為に汗が出てくる。

引きずられて付いた先は墓穴だった。

敵騎兵は撤退して残った数人で穴を掘っている様子だ。

並べられた遺体。

全て着衣が脱がされている。

顔に殴られた跡、痛々しく穢された跡も残っている。

皆顔を知っている者ばかりだ。

御夫人と娘も並んでいる。

部下の分隊の者も居る。

「コイツが最後だ。」

「おう、未だ生きてるじゃねえか?」

「誰か楽しむのか?」

「散々やった。もう打ち止めだ。」

「そうだな。早く帰って水浴びがしたい。」

マリア隊長を見つけた。

うつろな目を虚空に向けている。

首に黒ずんだ跡があり明らかに回らない方向を向いている。

「隊長…。」

私の言葉は叫び声にかき消された。

「おい。もう一匹居たぞ!!ガキだ!!」

焼け落ちたメイド服を着た少女が兵に引きずられてやってくる。

少女の露わになった肌は赤黒く変色している。

「おい、酷く焼けてるな。」

「ああ、馬車の中に隠れていた。女中だな。」

「お、ガキじゃねえか。俺がやるぜ。」

痩せた男が手を上げる。

「じゃあ。騎士の方は俺が。やる。」

「お前ら好きだな…。手早くしろよ早く埋めて帰りてえ。」

ヒゲ面の男が太い腕を出してきた。

地面に倒され伸し掛かり足に激痛が走る。

「痛っ!」

あまりの痛さに身を屈めると頭がヒゲ面の鼻に当たった。

頭も痛いが足の痛みに声も出ない。

「いってえ!!コイツ!!」

「「「ハハハ」」」「馬鹿だね。」「よう、今日一番の名誉の負傷だな」

「くっそ!!コイツ!!」

痛みに耐えていると顔に衝撃が走り焼けるような痛みが広がって、鼻の奥が鉄の味になる。

口の中にも広がる。

痛みで薄目を開けるとヒゲの男が鼻血を出して石を持っている。

掘ったばかりの石だ。

口の中の歯の感触がおかしい。

もうドコが痛いか解からない。

そのまま深い闇に落ちてしまった。

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