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番外地:帝国編1

(´・ω・`)くっ、くやしいっ。ビクンビクン

(´;ω;`)本編に追いつかれたのでココで帝国編を投入することになりました。

ここはカルロス・ペニャーリア帝国の新帝都。

新と言っても80年も前に当時の皇帝が遷都を宣言。

今ではその槌音も納まり平穏な賑わいを取り戻している。

嘗て何も無い平野だったコトを覚えている者もいない。

拡大し続ける帝国は多くの戦乱と混乱を乗り越えてきた。

80年前もその混乱を乗り越えるため、当時の皇帝が決断したのだ。

南方の古都はその佇まいを残したまま歴史に埋れつつある。

今ではココが帝都で在ると信じる者しか居ない。

新帝都と呼ぶものも居なくなった。


しかし、人々は新たな混乱を求めてしまった。

誰もが望まない。しかし、人の業が血を欲するのである。

歴史が繰り返されるように。


帝都の中にあるクロデラート公爵家の屋敷。

この屋敷の新しい主人であるフェルナンドは領地より馬車で今付いたばかりであった。

留守を預かる家の者は来客者の名を告げ。

その名を聞くと着替えもせずにテラスへ向かった。

「ルイーズ、来ていたのか?」

テラスのテーブルでお茶をする貴族の御夫人。

「お兄様ごきげんよう。マリーも一緒ですわよ。」

庭園では若いメイドと少女が花を摘んで花の王冠を作ろうとしてる。

少女の母であろう美しい顔立ちで歳を感じさせない艶がある。

「そうか、大きくなったな…。」

庭園を眩しそうに眺める壮年の終わり近い貴族の男。

「ええ、もう、10歳です。マリーも立派なレディですよ。」

「そうか…。もうそんなに経つのか…。」

「ええ、長かった様な短かった様な気がしますが…。まあ、そんなに悪くなかったと思います。」

「アントニオが生きていてくれれば…。」

「お兄様、もう済んでしまった話です。」

「そうだったな…。」

士官学校の親友アントニオが妹のルイーズに結婚を申し込んだ時は悪い冗談だと思った。

アントニオは信頼の置ける男だった。

家柄も悪く無い、ただ四男だったが軍の出世も約束されていた。

二人を祝福できた。

嘗てココで3人で時間を過ごした、他愛も無い話ばかりで在ったが楽しい時間であった。


ただ結婚して2年で軍務中、落馬で首の骨を折って死ぬなど…。

いや。軍人だ、死ぬ覚悟も死なれる覚悟も出来ていた。

未亡人になったルイーズは宮廷の花となり、ある晩餐会で皇帝の目に止まった。

現皇帝カルロス12ミゲル・ペニャーリアは隠居した親父ヴィクトル・ペニャーリアの従弟に当たる。

まさか、いとこ姪を後添いに指名するとは思っても居なかった。

当然断ったがミゲルの意志は固く結局押し切られる形で、皇帝ミゲル(当時55歳)の後妻としてルイーズ(当時24歳)が入ることに成った。

かなり強引な申込みであった。

妹に辛い思いをさせたと思う。

その後、子供ができるとは思っても居なかった。

俺の姪だ。

あのクソ皇帝の娘だ。

庭園では出来た花の王冠を掲げ微笑む少女。


ただ、悔やまれるのは妹を守ってやれなかった事だ。

アントニオ・ミケーレ。俺はお前との約束を守れなかった。

ただそれだけだ。


(´・ω・`)…。(連休中頑張って書く)

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