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244.説明会

さて教員室前に飛んで灰色のコートを脱ぐ。

制服に着替え着衣をチェックする。

よっし、問題ない。

ノックをする。

「誰だ?」

良かったワリス教授の声だ。

「オットーフォンハイデッカーです、課外授業の件でワリス教授をお迎えに参りました。」

「入れ。」

一礼してドアーを潜る。

教授は机の上の書類に目を通している所だった。

「生徒オットー。少し待て。今用意をする。」

机の上の書類を揃え教授が書類カバンに手を伸ばしている。

なるほど用意済みか。

教授は手早く布製ブリーフケースの中を点検し。

手に持って席を立つ。

ドアーを潜る教授に道を空け。

一礼して後ろを歩く。

「生徒オットー、先日姿を消したが何をやった?」

ワリス教授は振り向かず。まるで教室で出題する様な口調で訪ねた。

うん?移動ポーンは既知のアイテムではないのか?

「アイテムによる瞬間移動です。」

「そうか。アイテムと言う物には制限があるのか?」

「はい、在ります。」

「…。」

無言の教授。

え?ナニ?俺、詳しく説明しないといけないの?

立ち止まる俺。

その気配を察して振り返る教授。

あの押し売りババアのポーンは未だ不明な言語が使われている。

理論回路に真理値は無い。

恐らく数式の内容はトポロジーやオイラー定理の内容だ。

時間と空間の壁を破る魔法だ。

コア部はブラックボックスに近いが。

入力と出力は理解できる。

解析の結果は俺の紋章に…、考え方に随分と影響を受けた。

あのポーンの解析が無ければ収納魔法の解析は不可能であろう。

「どうした?生徒オットー?」

「申し訳ありません。まだ不安定な魔法です。」

「そうか…良く考えて使用すること。」

無言のまま図書室のドアーの前に立ちドアーを開け教授に先に中に入って頂く。

俺は後から入りドアーを閉める。

もう既にロリロリハチマキサンピンミソッカスが勢揃いだ。

勿論我が偶像アイドル司書たんの眩しい笑顔もある。

うん、ぷにぷにしたい。

「さて、先ずはコチラの席に課外授業の希望者は集れ。」

ロリと鉢巻少女隊。

そして、ダークエルフの少年と…。

「ヘッセン男爵次男モーガンです、この度はオットー・フォン・ハイデッカー様の御主催に成られます課外授業に参加できるコトを光栄に思います。」

片膝を付いて胸に腕を当てる少年。

む、コイツは幽霊のケツをガン見少年だ…。

「む、そう硬くなるな。我が配下の者の学友である。先輩後輩の立場だ。」

「はっ!その言葉、ありがたく頂戴いたします。」

頭を下げたまま直立不動になる少年。

あ?なんだったっけ?お漏らし少年?

「さて、特に問題は無いが…。何故前回の課外授業単位取得が出来なかったのか一人ずつ答えてくれ。」

「あの、参加資格が貰えませでした。」

うん。鉢巻少女隊の緑のお下げだ。

「あの…。参加はしたのですが。点数が悪くて…合格点をもらえませんでした。」

おずおずと答える6番Aグループのダークエルフ少年たしか…。ラスク…。

「ラカス君は冒険者の指示を無視して独断専行で失格に成りました…。」

39番の鉢巻赤毛のポニテ。ペルーラが答える。

「そうか…。では、モーガンは?」

「あの、途中で体調不良の為、離脱失格しました。」

「そうか…。」

「コイツ、ゲリピーで失格に成ったんです。」

告発するラカス…と。怒るDTオシリスキー少年。

「おい!!貴様!俺を愚弄する気か!!」

声を荒げるモーガン。

「え?でも事実だろ?」

おどけるダークエルフ。

なるほど…。コイツは行軍中の不注意で体調不調に成ったのか…。

ソレより命令無視ダークエルフ少年のほうが問題だ。

「なるほど、確かに移動時の体調管理は個人の責任だ。」

「ですよねw。」

「貴様!!俺を!!」

「しかし、命令無視は重罪だ。俺の兵なら首を折る。ゲロで無ければ垂れ流しで戦え。後で水に流せば問題は無い。」

そうです。長く皮膚に触れるとアルカリ反応で皮膚が炎症する。

「「はっ!了解しました!!」」

ハモる少年達。うん仲が良いな。

「よし、では自己紹介から始めよう。」

言ってしまってから気が付いた。

俺意外。いや誰も必要ないだろう。

精々教授の記憶用だ。

「おい。オットー僕らはどうすれば良いんだい?」

前髪が話しを折る。

コイツ等のカリキュラムを正直考えてなかった。

「ロビン、デーニック、エドと複数での練習だ。エレノアとエミリーも参加しろ。」

「「はい」~♪」

「やれやれ。」「よし頑張るぞ。」

これでしばらくは大丈夫だろう。

立ち上がったDTオシリスキーは頭を垂れて話す。

「ヘッセン男爵次男モーガンです。お見知りおきを。」

続くダークエルフ少年。

「ラカスです。よろしくおねがいします。」

後はマルカとナンバーズ鉢巻少女隊。

「マ、マルカです。お願いします。」

「10番のシェールです。頑張ります。よろしくおねがいします。」

金髪ショートの痩せた少女だ。もっと食べさせる必要が有るだろう。 

次は黒髪ロングのおっとりタイプが話す。

「15番のソレットです。料理が得意です。」

白銀、赤目。色白オカッパ頭が動く。

「21番クーリョ。ヨロシク…。」

金髪ウェーブ垂れ目の頭一つ分出た少女。

「23番、ヴェッタです。少し剣が使えます。」

緑色。お下げ、少し背の低い少女。

「29番、キーファです、薬師の娘なので薬草に少し詳しいです。」

最後は赤毛のポニテだ。

「39番のペルーラです、剣には自信が在ります。」

得意そうに胸を張る赤毛のポニテ。確かに一番張っている。

「よし、では参加者の紹介は以上だ。俺は今回の課外授業を企画したオットー・フォン・ハイデッカーだ、マルカの主人でもある。オットーと呼べ。」

「「「はい、」」オットー様。」

「では、今回の指導教官を務める。ワリス教授どうぞ。」

教授は名簿と顔合わせを行なっているがお願いする。

「よし、今回の指導教官になったワリス・トルボー・デービスだ。普通魔法科の教師でもある。今回の課外授業は危険なコトが予測される。状況を良く判断して危険と思われたら直に呼ぶこと。単独で動くな。死ぬぞ。」

うん、流石教授だ良いコトを言う。

「ありがとうございます、ワリス教授。では、今回の計画を説明いたします。」

一路、ハイデッカー領を目指し進みそのまま北の炭鉱の町を目指すが。

日数が経った時点で考査終了を宣言してそのまま帰るというプランだ。

皆真面目に聞いている。

各自必要な持ち物。

一日の計画。

消耗品について。

途中で出そうな魔物についても話す。

ダークエルフ少年が話をうわの空で聞いている。

コイツ死亡フラグ立てるなよ?

中途半端に実戦経験が有りそうだ。

慣れた頃に事故を起こす新米の猟師にありがちな態度だ。

DTオシリスキーのモーガンは偉そうな態度だが未だ話を聞くだけマシだ。

簡単な役割分担を決める。

戦闘員と監視員。そして炊事担当だ。

ゴミ係は居ない。

襲ってくるテロリストは居ないからな。

精々サイクロプスぐらいだが。狙われるMSは無い。

「最後にこの考査は大変危険な物になるが君達の成長を期待した物だ。生きて学園に戻ろう。死んだら生き返らせるので問題は無い。痛いだけだ覚悟しろ。」

たしか。鉱山のダンジョンで復活のアイテムがゲットできるハズだ。

皆を見渡すが、何故か参加生徒のテンションが駄々下がりだ。

「ワリス教授よろしいでしょうか?」

教授が頷き閉めの言葉を述べる。

「正直この考査は最悪死人が出るコトを覚悟しているので。各員十分に気をつけること。」

うん、流石教授良い事を言う。

何故か俺だけしか頷いては居なかった。

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― 新着の感想 ―
[一言] >精々サイクロプスぐらいだが。狙われるMSは無い。 『アレックス』と言う名のキャラがいれば入れ食いだったろうに… 残念だ…
[気になる点] エミリーって王都残り組の指導役だったはずですが同行していいんでしょうか?
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