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235.修羅場その3-1

解散してマルカと共に寮に戻った。

メイド服に着替えて仕事に出るマルカ。

「さてと…。」

教授から借りた冊子を眺め必要なコトを書きとめる。

「う~む。膨大な情報の中から必要なコトを抜き出すのがこんなに難しいとは…。」

正直、あの世界のチートアイテム。コピー機が有れば全て解決する…。

コピー機か…難しい。

光学受像機と静電ドラムが必要だ。

到底この世界の工作技術で出来るものではない。

青焼きの様な物なら出来るだろうか?

いや、アンモニアが必要だ。

正直、魔法的FAXを二台並べた方が早い。

一つは光学受像機で、一つは放電加工機だ。

スキャナーとプリンタ繋げばコピー機で間にモデム繋げばFAXだ。

問題はトナーだ。熱に解ける色粉が入った樹脂だがあそこまで細かく均一に溶ける物を作るには未だ人類には早すぎる。

感熱紙は製造できないかもしれない。


つまり、人件費が安いこの世界では人力コピー意外に方法は無い。

そう結論が出るまでに全て写しが終わった。

そろそろ飯の時間だ、食堂に向かう。

俺の札まで待つと席に付く。

相変わらずモミアゲロールパンの機嫌が最悪だ。

ソレを受け。

メイド以下、全ての者がギスギスしている。

おう、食堂内の麩陰気で最悪…。

配膳が終わるとロールパンナの音頭の元お祈りが始まる。

今日は魚がメインだ…。

この世界には赤身の魚は無いのか?

海が必要だ…。

手早く食事を終えると、部屋に戻り作業を行なわなければ成らない。

主に、課外授業の準備だ。

しかし、食堂の出口前に立ち塞がる者達が居る。

勿論顔は見たことが有るが名前は知らないNPC共だ…。

コイツ等モブキャラ違うのか?

「何か御用でしょうか?」

「オットー・フォン・ハイデッカー様、お初にお目にかかります。我は同じクラスのボーデンと申し上げます。交友を暖めようとサロンにて席をご用意しております。お茶などどうでしょうか?」

おい、男からナンパだ…。

何で今まで腫れ物を触る様子だったのにイキナリコレかよ…。

忙しいのを理由にしても良いが…。

特に断る理由も無い。

「ああ、実は部屋で書き物をしているので、あまり時間が取れないがよろしいかな?」

「ええ、お時間は取らせません。」

「では、行こう…。」

ゾロゾロと男達に連行される俺。

サロンのテーブルで自己紹介と話を聞く。

内容は大した事は無い。

どうやらボーデン君その他平民だが王都の金持ちの出らしい。

貴族相手に商売をしている家の者だ。

家から通えば良いのに恐らく貴族とのコネを作る一環で寮暮らし。

銭を掛けてもコネを作る立派な者達だ。

俺は別に領地を継ぐわけではないので彼らがノーチェックだったらしい。

おべっかを受け適当に話す。

適当な時間で「レポートの作成があるのでココラで…」(やってない)と言い退席する。


さて要らんコトで時間が掛ったが…。部屋に戻る。

GUIには部屋の前に二つの光点、だが姿が見えない。

恐らく幽霊だろう。

ドアーを開け呟く。

「どうぞ…。」

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