231.責任
廊下をゾロゾロと食堂にむかう…。
何故か全ての生徒が道を空ける…。
食堂前ではロリロリくっコロ…。ハチマキ少女隊が揃っている…。
髪の毛がカラフルだ…。抵抗のカラーコードか?
大人数になった。
まあ良いだろう。
「ベスタ。人数分の食券を確保せよ…。」
「オットー様、そのお役目我々に。」
サンピン達が胸に手を当て頭を垂れる…。おい気持ち悪いな…。何か変なモノ食べたのか?
ベスタはそのまま頭を上げていない。
指示待ち奴隷だ…。仕方ない。
サンピンに頼む。
「食券を確保せよ!!ベスタは後ほどお茶の用意を…。」
金貨1枚をロビンに捻じ込む。
「「はっ!!」」
素早く走るサンピン共。
あ、ロビンのヤツ、食券の列に横入りしやがった!!大声で叱責する。
「ロビン、紳士で在るコトを忘れるな!!部下の失態は上官の責任だ。忘れるな!!」
”はいっ申し訳ありません!!”
コイツ等スグに調子に乗りやがる…。
コレでゲームでの俺の評価が下がるのだ…。
目を離せなくなった…。
厳しくしなければ成らない。
食券を無事に確保してテーブル席の一角を占領する。
マルカとベスタがお茶の用意をしている、サンピン共が動こうとするが制止する。
お茶は女子が煎れてくれたほうが旨いだろ?(中世なのでセクハラには当たりません)
大盛りと麺が並ぶテーブルにお茶が配られる。
女子は大皿とサラダだ。
「オットー。あの鎧を倒した剣だが…。」
ジョンの質問だ。聞きたくてウズウズしていたらしい。
「アレは鎧か鎖帷子を貫く専用の剣だ。」
「そんな剣が有るのか?」
向うの世界の剣だ…。この世界の冶金術ではチートの剣だ…。言葉を選ぶ。
「試行錯誤の結果の産物だ。」
「オットーは剣術が嫌いだって言ってたよね…。」
アレックスの質問だがマルコが答える。
「アレックス、オットーはレイピアが嫌いなだけだ…。たぶん他の剣は殆ど使えるハズだ。朝の鍛練を見れば解かる。」
「そうだな…。あの剣も構えも診たことが無い。何なんだ?あの剣は?」
カールが追撃する…。鉢巻少女隊は居心地が悪そうだ。
「カール。説明が難しいな…。明日の朝鍛練で実戦して見せるというのはどうだ?口で説明するのが難しい。」
たぶんアレックスが実験台だ。
「明日の朝楽しみだね?」
「そうだなアレックス。」
「俺もあの剣を見てみたい。」
乳タイプとアレックスが陽気に話す。
「僕もあの剣欲しい。」
「フェルッポ、あの剣は腕力と上背が要る、体重が増えないと無理だ。」
それ以外は要らない剣だ。狭い場所でも使えない。
「え~。」
「そうだぞ、弟よ。オットーには成れない。無理をするな。」
お茶が揃いマルカとベスタが席に付く。
奴隷が同じテーブルに付いているのに誰も異を唱えない。
「よし、では皆の者、食べようではないか…。豊穣の女神ディアナに感謝を…。」
心の中で女神に祈る、”お肉天国お肉天国…。”
祈りが終わると皆和気藹々と食事が進む。
食事が終わり片付けに入ると。
何故かサンピンが率先して片付けを行なう。
何でコイツ等そんなにヤル気なんだ?
マルカを先頭に鉢巻少女隊がやって来た。
「あの、オットー様。」
赤毛のポニテの39番だ、名前は忘れた。
「うん?何かな?今日は放課後は予定のとうりだ。」
「いえ、あの掲示板の課外授業の件なのですが…。」
「ああ、アレか…。」
「はい、私達未だ課外授業を受けていないのです…。」
マジですcar~。
思わず口に手を当てる。表情には出てはいけない。
「そうか…。参加するのか?購買での申込みはしたのか?」
「はい、全員申込みは終わっています。」
「うむ、では。明日の放課後説明会をする心算だったのだが…。」
「え?そうなんですか?」
「まあ、購買から連絡が有るだろう。申込みをした者に伝えておいてくれ、明日の放課後図書室で説明会を行なう。と。」
「はい、わかりました。」
これは困った。当初の予定より。意外に申込者は多そうだ…。教授に相談する必要が有るかもしれない。
明日の説明会には立ち会ってもらった方が良いな。




