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207.開発2

少々遅刻したが。

ロールパンの音頭で夕食が終わった。

ロールパンの笑顔が引きつって居たのが印象的だった。

何か有ったのか?

まあ俺が遅刻したからだろう。

Mr・ロバートは何時ものクール顔だ。

夕食後ミソッカス共にサロンに誘われたが断って部屋に戻った。

明日の…。予定を立てよう。

終わったらさっきの続きだ…。

急いで部屋に戻り資料を広げる。

新しい紋章の開発だ。

いや、くっコロ量産計画は凍結したが…。

コレは対司書ちゃんタイプの解決法の技術的アプローチなのだ…。応用問題だ…。

問題無い。

問題は誰に試すかだ…。

志願者が必要だ…。

大問題だ。

勿論”対司書ちゃんタイプ”のお札だ。

裏表を確認してお札の中央センター穴を臍に合わせて上の角を身体の中心に合わせる。

魔力を通せば圧縮した紋章が皮膚の下に転写される。

問題は圧縮率が悪いのでソレほど複雑な紋章が書き込めれない。

エラーチェックも付いていない。

魔力的CRCエラー等の機構が無いので不完全な転写で動作してしまうと非常に危険だ。

もっとエリアが在れば…。自己診断で必要な紋章を選択して書き込む機構が出来るのに…。

くやしいっ!!

頭を掻くと机の上に戦友が…。

まて。

落ち着くのだ…。

よく考えろ。何か手段があるハズだ…。

ドアーをノックしてメイドさんずが帰って来た。

「「戻りました。」」

「うむ、ご苦労。部屋に下がってよい。」

「あ、あの…。」

マルカが声を掛けて来た。

「なんだ?」

「い、いえ何でもないです…。」

俯くマルカ。

やはり何か相談が有るらしい。

仕方ない、一旦ココで休もう。

明日になれば何とか方法を思いつくかもしれない。

「マルカ、すまないが、今日はもう休む。着替えたら手伝ってくれ。ベスタ、お茶を寝室へ、用意をしたら下がってよい。」

「「はい。」」

資料をまとめて収納する。

マルカが着替えて来たので。

着替えて体を拭く。

ストールに制服をかけるマルカ。

仕事ぶりは何時もと同じだ。

何の心配事だろう?

寝室の小テーブルに腰を掛ける。

用意してあったお茶を並べるマルカ。

「マルカも一緒にどうだ?」

「は、はい」

向かいに座る、

「何か在ったのか?」

「はい、いえ。あの、オットー様は…。卒業されたらどうするのですか?」

その質問には何度も答えたはずだが…。

恐らく何か不安か解からないことがあるのだろう。

「そうだな…。軍に入ってしばらく軍務だ。」

「あの、わたしはどうすれば良いのでしょうか?」

そうか…。未だやる事が見つかっていないのか…。

「何かやる事が…。いや、止めよう。人は一生の内に何かをしなければ成らない。女が子供を生み育て男が養い子に道を示すのもその内の一つだ。勿論ソレを捨てて大志を抱く者も居る。」

そうだ、金も権力も土地も全てその為の手段でしかない。

「何も無いんです。」

「そうか…。未だ気が付いて居ないのかもしれないし。大志を抱いた結果そんなに大層な物に成らない場合もある。気持ちの問題だ。」

「そうなのでしょうか…。」

将来が不安なのか…。

何も見えないのかもしれない。

「うむ、俺は軍に出たとしても…。帰る家は必要なのだ。未だ決めていないが何処かに一時的な住みかは必要だ。退役するまでのな。」

「はい。」

「家を守る人が必要だ…。」

「はい。」

「何か道を見つけるのだ。ソレが…。平凡なモノでも。当人に取っては大切なモノなのだ。ソレを知る者は誰も笑わない。」

「はい。」

まあ、俺も伊佐治の記憶が在るから…。

人としての失敗と言う経験が有るから前に進めるのだ。

このゲームをな。


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