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オットー・フォン・ハイデッカーはゲーム脳。  作者: 王石 勉
第一章.チュートリアル
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20.獄卒

本屋に向かう

何故か街中に獄卒が多い。

何か在ったのか?

「おい!貴様!!顔見せろ。御用調べである。」

獄卒が二人俺に声を掛けている様子だ。

面倒ごとの予感、ごまかそう。

「わっちゃ~野菜を売りに来たモンでよ~。帰りに童子わらしの土産ば買うたろうと。町ば見とるもんたい。」

「貴様!!怪しいヤツめ!農夫が鋲入り長靴を履いているワケが無い何者だ!!」

チッ!コイツ見たことある。

家のサンピンだ。

剣を抜くそぶりを見せたので。

手前の獄卒に徒手格闘戦で制圧、

バックアップを雷撃魔法で無力化する。

押さえつけた獄卒が叫ぶ。

「おまえ!!灰色の魔道士だな!!住人と教会より禁術を行ったとの知らせがある大人しく縛に…。」

電撃で黙らせる。

なんだコイツ等。

家のモノだが、俺を追っているのか?

町の隅々から非常笛が鳴り始める。

目の合った住民が身を隠す。

え?なに?俺?お尋ね者!?

コチラは顔を隠しているので解からないだろうが。

見たことあるやつらが必死の表情で駆けつけてくる。

フル武装だ。

死なせるワケにはいかないので。

足元に衝撃波&水蒸気爆発でいなす。

目くらましの間に収納から変装用の白いお面を選んで装着。

鉦の連打が町を包み。

ついに軽装歩兵に身を包んだ兵隊まで出てきた。

突撃のためにファランクスを組んでいる。

コレはやばい。

コイツ等を木っ端微塵にするのは容易いが二階級特進で恩給を払うのは実家だ。

仕方ない。

気絶させよう。

両手に電位差を作り。

プラズマ発光を伴い煙の中を進む。

水蒸気の中でアーク光を発する俺はまるで未来かやって来た殺戮ロボットの様だろう。T-1000的な。

もちろん顔が解からないためのお面だ。

誰も俺だと思わないだろう。

ゴールキーパーマスクは13日の金曜日で仏滅だ。

その後30分で全ての家臣を無力化するのに成功した。

コイツ等当てにならんな。

もうちっとこう。骨のあるヤツが…。

剣を抜いた良く知っているおっさんが飛び出してきた。

ほほう。

威勢が良いな、まるで俺が犯罪者で驚いている様なコトを叫んでる。

ああ、そうか、非常笛で捕り物のおこぼれにしゃしゃりでた口か。

関節を決める。もちろん声帯を圧迫するので声は出させない。耳元でささやく。

『おう、赤銅、景気が良いな。俺に紹介しろ。』

サーチする。うん、治した怪我は問題無いな。

「おめえ!!灰色!アレだけの兵隊でも無傷なのか!!」

『この町3里のニンゲンを皆殺しに出来るがソレは俺の仕事の娘も含まれる。寝覚めが悪い。』

うん?コイツ、魔力を持ってるな。

「まて!!姪っ子も」

『俺は人間を生き返らせるコトは希に出来るが。その為に多くの人間ウォームを消耗する。』

はい、もちろんウソです。アイテムが在れば一撃で蘇生が出来ます。

「待ってくれ!!おめえは本モノの死と生を司るモノなのか?」

『ソレは”NPC”の名称であり、”プレーヤー”の”アイテム”に寄るものです。』

はい、このゲームチュートリアルの台詞です。

「まて!!待ってくれ!!貴方は神に近いモノなのですか!!」

『その質問にはお答えできません禁則事項です。』

これは別のアニメの名台詞。

「ま、まってく…。」

『はい、貴方は深い黒い闇に落ちてゆきます…。』

ドレインを試して見る。コレだけ密着しているなら成功するはずだ。

思った通りに魔力が体の中に通る。

白目になって気絶する赤銅。MP不足だな。

しまった、やり過ぎたが死んでないのでOKだ。

死屍累々の死んでない人たちを背をむけ。

ダッシュで逃げる。

やっべーもう町にこれねえ!!




雨が強くなってきた。

もう、客は来ないだろう。

店を終い始めると。

ウチには不釣合いの防水外套を着た若い娘さんが入店してきた。

「お嬢さん、もう店じまいだ、何の用事だい?」

「あ、あの、コレでツケの払いが出来ると聞いてきたのですが。」

油紙に包まれた本を受け取る。

確かにウチの本だ。

イロイロややこしかった客なのでよく覚えている。

「コレが金貨10枚なんてウソですよね?ウチの払いをコレで」

受け取りページをめくる。問題ない汚れても破損もしていない。

「はい。問題ありません。ご返却ありがとうございます。供託金をお支払いします。」

ホッとした表情になる。娘さん。

金貨を受け取るとお辞儀をして出て行った。

やれやれ、あんな騒ぎを起こした客だからもう却って来ないだろうと思っていたが。

思わず却ってきた。

どうやらあの客は無事に逃げ果せたようだ。




馬車の中にロリが帰って来たメイド姿ではなく冒険者の格好だ。

濡れた外套をたたんでいる。

くっコロさんもメイド姿ではなく従者の格好だ。剣を持っている。

二人とも首輪付けてるけどね。

「本の返却が終わりました。受け取ったお金です。」

油紙に包まれた金貨を受け取る。

重さで解かるのでそのまま懐に入れる。

「さあ、コレでやる事は終わった。王都へ向かう。おい!馬車を出せ!!」


雨の中進む馬車。

試験のために王都へむかうのだ。


ゲームスタートだ!!

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― 新着の感想 ―
昔読んだけどやっぱりこの主人公いいな
ヒャッハー!!オレたちの冒険はこれからだ!!
[一言] 小説というより作文ですねー(苦笑 作者の頭の中を文字に起こしきれてい感MAXです が、大まかな話の流れと言い回しは面白いです
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