表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
205/400

197.ダンジョン1

マイト先輩の前に金貨1000枚積み上げ頬を叩き、めろんめろんした。

最早マイト先輩の瞳の奥には弗マークしか映っていない。

めろんぱんち並みの破壊力。

将に資本主義の申子だ。



しかし、金貨1000枚は見せ金だ。

恐らく活動資金が必要であろう。

まだまだ金を稼ぐ必要がある。

しかし、物が欲しいヤツも見つけ済みだ。

楽な商売の内だろう。

冒険者ギルドに向かう。

はだか執事が居るかと思いコッソリ入ったが昼下がりの冒険者ギルド内には人も少なく逆に目立ってしまった。

不審者として…。

カウンターに座り受付のチャンネーに声をかける。


「冒険者のオットーだ。出した依頼の確認をしたい。」

「は、はい。」

冒険者カードを出すとチャンネーが俺のファイルを出してきた。

「先ずは、入金の確認サインをお願いします。」

なめし屋からの入金の確認だ。

あのオーガと熊の買い取り代金&ブランの親父の手数料差し引いて金貨35枚の入金だ。

サインをする。

あと、冒険者へ支払いの明細、思ったより少ない。

5チームが代金を請求しているが…。

内3チームが何度も達成している。

「う~む。」

「何かご不明な点がございましたでしょうか?」

「いや、申し訳ない。思ったより集らないので…。」

「ええ、そうですね…。森が近い町なら初心者の冒険者も森に入り易いです。王都だとどうしても…。」

「まあ、仕方ない。」

「申し訳ありません。乗り合い馬車が戻って来れば大丈夫だと思います。」

「乗り合い馬車が復活したのか?」

「はい、今週初めに再開しました。未だ第一陣が戻って来ていないです。」

「そうか…。」

街道が安全化したのか…これなら物資の不足は解消されるか?

しかし、帝国からも物が入ってこないでは…。

何か有ったのか?帝国国内で…。

「あの…。依頼を延長しますか?」

「そうだな…。延長しよう、更に10日だ。」

「はい、依頼期間を10日延長します。」

メモを取るチャンネー。

「他の収集依頼ではどうなっているのだ?」

「そうですね。あまり王都では収集依頼を出す方が少ないので…。時期に寄って学生の方が纏まった量で依頼を出すのですが…。」

はい、時期外れの学生です。

「そうか…。王都では新米の冒険者に優しく無いな。」

皮肉なのだが冗談に受け取った様子のチャンネー。

笑みを零しながら答える。

「はい。そうですね…。どうしても、王都で冒険者を目指す方は近隣の村や町に移動される方が多いです。」

王都での薬草採取は手間賃で見合わないのか…。

なるほど、ポーション製造を薬師が独占しているのはそんな理由か…。

恐らく冒険者もついでの小遣い稼ぎにしかならない。

「そうか…わかったありがとう。」

礼を言って。カウンターを離れる。

掲示板の街道の情報を見る。

安全地帯が…。少なくなっている?

掲示板の注意書きには。



”草原の火災は鎮火済み、草原には膨大な量の魔物の屍骸が広がっているので何等かの強力な魔物が出た可能性がある。”

”移動する者は注意を。当ギルドでは目撃者の情報を募集している。”

”冒険者は単独での行動に注意。周囲の警戒を怠ってはいけない。”

”必ず乗り合い馬車やチーム共同で護衛団を作って移動すること。”



なるほど…。

大型魔物の痕跡か…。これなら商隊も来ないか…。

南と北の街道は安全の様子だ。

向かうとすれば北と南。

南は平野で森も少ない。農地ばかりだ。

だとすると、北か…。炭鉱のダンジョンがあったな。

地図を調べる。炭鉱の町が有った。馬車で10日の距離だ。

さらに山沿いの道を進めばイシスだ。

街道情報のカウンターに進み受付のオネエチャンに訪ねる。

「炭鉱の町の情報をくれ。」

「は、はい。炭鉱の町まではハイデッカー領経由が安全です。王都から北に伸びる街道は森の中を進むため、途中に中継する村も少ない状態です。」

「む?街道情報では安全だと?」

「あ、はい、申し訳ありません。道は広いのですが利用するのが殆ど定期便の大商隊ですので魔物と遭遇する頻度は低いです。」

なるほど…。大商隊襲うような魔物はいないのか…。

たしかにハイデッカー領経由だと森の中を進むコトは無い。

しかし、馬車で15日だ…。大回りすぎる。

ハイデッカー領から炭鉱まで5日の距離。

流石に夜通し走るワケにも行かない。

馬の疲労も考えなければ。

「炭鉱の町の安全はどうなんだ?」

魔物が溢れているのか?

「え?そうですね。相変わらず治安が悪いです。ケンカが多い町なので冒険者でも、特に女性は一人で外を歩かないで下さい。と言う注意が出ています。」

「魔物は?」

「古い情報ですが街道には”ゴブリン”、”グレイウルフ”、”ハインドベア”、”オーク”、”オーガ”、”サイクロプス”その他、強力な魔物が目撃された例もあります。」

うん?ミノタウロスは?

「炭鉱内部は?」

「最近は落盤事故が多いです。」

「炭鉱内で魔物は出ないのか?」

「え?いえ。炭鉱内での魔物が出るという話は聞きません。自警団が守っている上に城塞が有ったハズです。」

おかしいな。

ゲームでは炭鉱内部はウシ祭りのハズだ。

未だダンジョン化していないのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ