19.突然の終了
毎日の日課を済まし魔法の実験を終え。
ゴロゴロしながら本を読む。
そろそろ本を返さなければ。
明日にでも町へ行くかと考えていたら。
親父に呼ばれた。
「いいかげんに学校へ行け。」
「はい?入学した覚えは有りませんが?」
ほう、珍しい。
親父が”勉強しろ”なんて明日は雨か?
「入学しろ。軍学校が良いか?魔法学校が良いか?」
コメカミを揉む親父。
「軍学校は魅力的ですが未だ魔法の勉学が途中なので魔法学校の方を希望します。」
「軍には進まないのか?早く入らないと出世できないぞ?」
「魔法を極めてから軍に入ります。ソコソコ働いてソコソコ出世して、どこか田舎で領地を貰って。女をはべらして、美味い物喰って、呑んだ暮れるのが夢です。」
親父がグラスを取り出し酒瓶のコルクを開けた。
コルク在るんだ。ガスケットに使えるか?
「そうか…。壮大な夢だな…。お前は手が掛らなかったし、たいした家庭教師も付けなかったが独学で勉強していたようだな。」
グラスに注ぐ音が部屋を支配する。
「はい、身体も鍛えていましたよ。」
「あの、変な踊りか?」
「どのアレかはわかりませんが基本的には徒手格闘戦を基本に対人戦闘技術を磨いていました。」
「対人…。なぜそんな物を…。」
「いえ、魔法使いだと接近戦に弱いので遠近両用を目指そうと。」
「まて、お前、魔法が使えるのか?」
「独学です。」
「魔法は独学で出来るものではないぞ?」
うん?出来たぞ?まあ、全ての魔法の存在を知っていると言うのはチートだから言わない。
「なので、正式な魔法を学びたいのです。」
「解かった魔法学校に入れる様にしておく。試験には落ちるなよ。」
「ありがとうございます。俺のメイドはどうしましょう?小さいほうに教育を与えたいのですが。」
「どうせ行くのは王都だ、庶民の学校ぐらいあるだろう。」
「いえ魔法を仕込んでいるんです。」
「随分と良い買い物をしたな、大きいほうには剣を仕込んでいたな。」
背中を向けグラスを飲み干す親父。
「いえ、アレは始めからです、帝国仕込です。恐らく帝国騎兵崩れで捕虜として売られた口ですね。」
ブーッ!!
汚いなあ。赤の毒霧か?
「ゲホゲホ、帝国騎兵?本当か?」
「ええ、馬に乗って戦争していたのは間違いないです。歩き方と剣の使い方が帝国式でした。」
「ドコの部隊だ。」
「聞いていません、聞いても答えないでしょう。両方連れて行きたいのですが。」
「解かった、寮に入れば従者が一名付けられる。小さいのは子弟枠で入学出来るようにしておく。」
「ありがとうございます。」
「後、部屋の気持ち悪い臓物の模型を捨てろ。オールワークスのメイドが腰を抜かして大騒ぎになった。」
わお、




