187.馬匹3-2
来週末には馬車が揃うコトになったので。
取り合えず。
ゴミ屋街に来た。
特に欲しい物は無いが。
今回は素材を中心に買い揃えるコトにした。
流石に買い占めた蛍石や黄鉄鉱は店頭に無かった。
何故か黄鉄鉱が値上がりしている。
投機でも始めた間抜けが居るのか?
黄鉄鉱を売ったら元が取れそうだが…。
使い道は有るので止める。
ソレより錫や真鍮製品を買い集める。
歪んだフタや皿が多い。
女物の髪留めが有った、コレも買おう。
布を被る時に使える。
サーチの嵐だ。あ、地図ゲット。
「あの…。オットー様こんなガラクタ集めてどうするんですか?」
「む?材料だ。」
材料は集るが作業場所が寮の作業場では心もとない。
図書室では小さな仕事しか出来ない。
「娘。王都で家屋や物件を買うにはどうするのだ?」
「え?商業ギルドで斡旋しています。他のギルドでも斡旋はしていますが。物件の多さでは商業ギルドが一番です。」
なるほど一度揉めている商業ギルドか…。
言ってしまって気が付いたが、あの王族の末席を…優男を抹殺した後でないと面倒なコトに成るかもしれない。
工房が必要に成ってきている。
かといって自分で工房を運営するほど暇でも無い。
ドコかで工房の一部を貸してくれる…。
無理だな。新参者に貸すヤツも居ない。
コチラの作ったモノの情報を…。口の堅い工房を探す必要があるな…。
困った時はマイト先輩だ。
しかし、今日は時間が無い。
明日にしよう。
一式買ったガラクタを収納する。
ベスタが鞍に付けるサイドバックを欲しがったので購入した。
エンリケの店に戻る。
メイド姿のブランが無表情に立っている。
「ご主人戻られましたか?」(パタパタ)
「おお、ブラン。イレーネはドコだ?」
「奥で作業しています。」
「そうか…。」
奥から物音がした。
「あら、オットー様お戻りですか?」
「ああ。そうだ。馬のほうは何とか成った。馬車も来週揃う。後は街道の安全確認だな…。」
「そうでしたか…。雑貨の方も集っています。」
「明日、冒険者ギルドに街道の情報を聞いてみる。」
「あの、オットー様。立て替えてもらったお金です。」
「うむ、受け取った。」
娘から金貨35枚を受け取る。
「娘。来週ぐらいに馬と馬車を使って近場に演習に出るつもりだ。よいな?ベスタ。」
「「はい」」
うむ、良い返事だ。
「でも…。なんで?」
不思議がる娘。
「ああ、そうだなイキナリ1月の旅では色々問題が出るかも知れない。数日の予定で旅の予行練習だ、馬の調子も馬車の調子も見たい。」
「はい!!良い考えだと思います。」
同調するベスタ。馬に乗りたいダケなのかもしれない。
「え~そんなの要るんですか~?」
いや、娘、お前が一番心配だ。
「まあ、旅では一度出発してしまうと戻れない、必要でないモノと足りないモノを見つけるのだ。」
「わかりました。」
さて、予定を立てなければ…。
マルカの課外授業も一緒に行なおう。
理由を付けて…。多少の銭を失っても仕方ない。
(´・ω・`)色々怒られそう。




