182.婚約者2
キレチマッタよ!!校庭に来いよ!
と言う内容の手紙を書いてエレノア・ハントリーに託す。
コレでエレノアの実家にも俺の気概が伝わる筈だ。
ハントリー家、経由で相手に伝わる。
女を巡っての決闘だ。
死ぬ気で戦う。
親父に遺書でも書くか…。
楽しい決闘の準備はエレノアの実家に任せて。
昼食のために魔法科へ向かう。
ミソッカス共と合流する為だ。あと…。三下トリオを捕まえる。
久し振りに授業中の教室のドアーを潜る。
何故か教室内の麩陰気がさいあくです…。
ロビンの隣りに座る。
ロビンが脂汗を掻いている。
コレはウソ…。何も言ってない。
「オットー様何か御座いましたでしょうか?」
「ああ、すまんな。少々トラブルが在った。」
殺気が溢れていたらしい。
戦闘体勢のまま歩いていた。
いつ切りかかって来ても対応出来る様にしていたからなあ。
ちょっとやり過ぎたか。
終了の鐘が鳴り、教授が退室する。
逃げ出さないロビン…とその他。
俺の間合いが解かる様子だ。
上からジョンが声を掛ける。
「オットー今日はどうするんだ?」
「エール喰いに行こう。」
答えた俺は三下トリオに命を下す。
「おい!下僕共。飯を喰いに行くぞ!!付いて来い。」
「「「はい!!」」」
ぞろぞろと校門まで進む。
校門ではロリロリくっコロ、ツンドラメイドが揃っていた。
ロリロリは学園の制服姿。
くっコロは冒険者姿に皮の鞍を肩に掛けている大荷物だ。
それに対照的なツンドラメイド姿のブラン。
「よし、揃ったな?」
「オットー、随分と大人数になったな?」
カールの感想だ。
オカシナ集団だ、仮装行列に見えるだろう。
「そうだな…。まあ良いだろう、飯を喰いながら話そう。」
13人いる。ククト星まで行けるな。
エールを喰いに。
後ろでロビンが…。トリオが何やらボソボソ小声で話をしている。
ミソッカス共と俺の配下の者の紹介をしている様子だ。
まあ、貴族に仕える者は、ドコの家の者かは大事だからな…。
帝国風の店に入り一角を占領する。
お誕生日席になった俺が口火を切る。
「さて、今日はキミ達に学園のコトで聞きたいコトが在るので集ってもらった。ココの払いが報酬だ、存分に喰って飲んでくれ。」
「え?何を?オットー。」
「フェルッポ、まあ、アレだ。課外授業と…。単位取得?」
「オットーは必要ないのだろう?」
「マルコ。俺は必要ないが…。知っていないと困るだろう。」
ちらりとマルカを見る。納得したミソッカス共。
「よっし、話が長くなりそうだから…。注文してから話そうよ。」
「そうだな、先輩としての意見を出せば良いのだな。」
「そんなコトで良いのか」
アレックスと乳タイプ兄弟の大きい方がメニューを開ける。
小さい方のカールは…。そんなコトで奢りなのか?と言う意味だろう。
「まあな無礼講だ。キミ達のアドバイスが欲しいのだ。」
「あの…。我々は?」
ロビンが訪ねる。
「ああ、そうだな…。聞きたいコトが在ったのだが…。まあ喰いながらで良いだろう。沢山食べろ。飲め。」
「オットー。僕、ワイン頼んで良い?」
「良いぞフェルッポ。大瓶で頼もう。皆で飲もう。」
「おいおい、弟よ。馬車で帰るのだ。気持ち悪く成るから控えろ。」
「え~兄さん飲もうよ。」
「あの…、学外での飲酒は…。」
「エミリー少しなら問題ない。酔わない程度だ。」
そうだ、酔わなければ薬だ。
女中を呼ぶ。
谷間に全ての男の目が集中する。
注文をしながら肌色をたのしむ。
料理が多いので心配そうな顔だ。
まあ良いだろう、金貨2枚を出して女中に話す。
「取り合えずコレで。足りなくなったら声を掛けてくれ。追加を出す。」
「あ、あの。コレでは…。凄い量になってしまいます。」
「大丈夫だ、ソレだけ飲み食いする。ああ、御夫人に甘い酒精の軽い物を出してくれ。」
「は、はい。」
皆の前に鉄のコップが並ぶ。
飲み物が皆に届く。
ベスタとブランが手伝う。
マルカは立ち上がろうとしたが止めた。
メイド服のブランは喋らなければ優雅な給仕だ。
随分と教えられたのだろう。
ベスタは乗馬ブーツに冒険者の姿で歩くとカツカツと音が出る。
騎兵する気マンマンだ拍車が付いて色が変わっているのでお茶で煮たのだろうか?
帝国騎兵には見えない。
歩かなければ…。完璧な帝国騎兵歩きだ…。
鞍は邪魔になるので集合した時に俺の収納の中に入れた。
「では行き渡ったな?我がクラン”放課後図書室研究会”に乾杯。」
「「「乾杯」」」
コップを空ける。料理が並び始める。
「では皆の者。今日はたっぷり食べてくれ。」
楽しい食事が始まる。
エールもワインも肉も在る。
サングレアも出てきた。
スペアリブの骨を持って齧る。
無礼講だ。ワイルドだろ~。
ブランがもう既に口の周りが肉汁でいっぱいだ。
「そうだアレックス。課外授業とはどんなコトをするんだ?」
「そうだね。僕の時は一斉参加だったから学園の手配した馬車に乗って森の中を散策しただけだよ。」
「アレックス…。テント張りや食料集め。水の確保等やったハズだ。あと…。飯の用意と夜営。」
マルコが呆れている。
「うん?みんなに任せた。」
なるほど使えない子だ、アレックス。
「僕、夜営係だった。」
「俺たちは…。討伐だったな…。」
頷きあう乳タイプ兄弟。
「なるほど…。どう言う研修の流れだ?」
「ああそうだな…。期間までにチームを作って計画を立て役割分担を決める。学生リーダーを決めて書類を出す。馬車が割り当てられる。護衛の冒険者もだ…。で審査官の評価で得点だ。」
マルコが思い出しながら答える。
「審査官?」
「ああ、教授が一人付いて行なうが…。一斉の時は護衛の冒険者リーダーが行なう。」
「なるほど…。」
学校行事だから遠足の様なモノか…。
「取った魔物で得点だ。」
「俺たちはウサギ取ったな。」
思い出して楽しそうな乳タイプ。続くフェルッポ。
「誰か返り討ちで怪我してた。」
「すいませんソレ、俺です。」
デーニックがゆっくり手を上げる。
「「「ハハハハ」」」
皆笑う。うん。楽しそうだな。
寂しくないぞ!!
「期間外だとどうなるんだ?」
「期間を過ぎると難しい。先ず、冒険者、教授、馬車、馬まで全て自分で手配だ。まあ、教授と相談だな。救済策は在るんだ。一回だけ募集が在る。もう終わったが。」
なるほど…。
このイベントは俺に企画しろというコトだな?
ククク。面白いこの俺を試そうというのか?
二股フォークでヴルストを差し齧る。
このヴルストを作ったのは誰だ?ウマイぞ~!!




