180.工口イ子だれだ?2
朝になって皆、身支度に忙しい。
女共はキャッキャウフフで身支度を整えている。
朝日が眩しい。
ツヤツヤしている。
流石に5人を相手に対戦は辛かった。
あんな過酷な戦いに丹田は俺に答えてくれた。
特に腰。
強化人間化したエロ姫は最早別の生命体だ。
反応が早い。直に感じる。合わせるのも巧くなった。
メイドさんずは無理はできないので優しく沈んでもらった。
強化エロフは早速新しい扉を開いたらしい。
マットに沈んでも何度も立ち上がって挑んでくる。
恐ろしいエロフだ。正にサキュバスに近い。
俺は自らの手でエロフを…、悪魔を作り出してしまったのだろうか?
髪を整える超エロフ、イネス教授に語り掛ける。
「イネス教授。阻害の魔法なのですが、足音は消せるのですか?」
「いえ?足音や物音。匂いは消せません。」
「寮内に足音ダケの幽霊が出ると噂になっています。」
「えっ!」
顔の赤くなる超エロフ。
髪を整える手が止まる。
乱れ髪にうなじで俺の一部が…。いや待て。俺はそんなに…。
困った時はGUIチェック!”悪魔支配度 0%”良かった、俺は俺だ。
「あ、あの、すみません。オットー様の姿を探して歩いてました…。」
「ほう?」
ソレは怖いな…。
「ううっ、ごめんなさい。学園内でなかなか会えないので思わず…。」
顔を背けるイネス教授。
まあ俺、授業に出ていないからなあ。
うっコノ超エロフ。重いのか?
「ま、まあ。気をつけて下さい。噂にならぬように。」
「はい解かりました。」
笑顔が怖い、超重エロフ。
なんだろ?笑顔なのに目に狂気が混じっている様…な気がする…。
隠蔽を使った教授達は二人で手を繋いで帰っていった。
フラン先生が嬉し恥かしで微笑んでいる。
と、言うか口から笑みがこぼれている。
変な幽霊話が増えるから止めてください。
身支度を終えて鍛練に出る
ミソッカス共をボコボコにして部屋に戻る。
身を清め着替えながら、メイドさんずに今日の予定を話す。
「今日は、昼、皆でエールを食べに行こう。エミリーも誘ってくれ。食事後、マルカは日没まで休暇。」
「はい、解かりました。」
「ベスタとブランは昼前に俺と校門で合流、エールを食べた後は午後、俺とエンリケの店に行く。その後、馬を見に行くので用意するように。」
「「はい!!」」
「では小遣いを支給するので各自手を出せ。」
「「「はい」」」
銀貨一枚を手の平に載せていく。
「無駄遣いは止めろ。身の回りで必要なモノは俺に申し出ろ。衣服を買う場合でもだ。その都度、支給する。」
「あの…。」
「なんだ?マルカ?」
「いえ…。何でも有りません。」
何故か目を伏せるマルカ。
何か欲しい物が在るのだろうか?
「ああ、そうだな…。冬に向けての衣服の用意が必要だな。コレで各自、用意すること。」
大銀貨を一枚づつ追加して渡す。
”そういう意味ではないのですが…。”呟くマルカを無視して話す。
まあ、良い後で一人の時に聞こう。
朝食を取りマルカと合流して学校へ向かう。
「マルカ。何か望みは有るか?」
「あの…。課外授業の単位が足りないのですが…。」
「課外授業?なんだ?ソレは?」
「冒険者と共に数日間、旅に出て単位を習得するのだそうです。夏前に一斉にやるそうなのですが。単位の取れなかった生徒は自分で計画を立て旅に出るそうです…。」
「う~む。」
思わず立ち止まり顎に手をあて考える。
そんなイベントゲームに有ったか?
いや、グループを組んで、森に行くイベントは在ったハズだ。
選択でヒロインずの好感度が上がったり下がったり。
俺が主人公に妨害を仕掛ける。
たしか…。魔物寄せの匂い袋でトレインして失敗。
主人公に助けられる。
たしかそんなイベントだ。
匂い袋は三下トリオが用意するはず…。
そうか…。あいつらが揃ったからイベントが起きたのか…。
「なるほど…。解かった。恐らく先輩に…、経験者に。聞いて見よう。課外授業の単位習得だな?」
ミソッカス共も経験済みかもしれない。
イザとなったらマイト先輩かフラン先生にも聞けば良いだろう。
歩み始める俺に頭を下げるマルカ。
「はい。ありがとうございます。」
何とか今年度でマルカを初等科を卒業させねば。
頑張っている本人にも助力しているエミリーにも申し訳ない。
俺の奴隷達の未来の為だ。




