168.リファレンスマニュアル
昼食は終わったが午後は座学だ。
出る気がしない。
ミソッカス共と三下トリオと別れ図書室へ向かう。
図書室のドアーを潜ると。
司書ちゃんの笑顔が眩しい。
「いらっしゃいオットー君。」
鉢がねを装着している司書ちゃん。
野暮ったい布ではなく花柄のリボンつきの布に変わっている。
前髪が邪魔になら無い様に流されていて後ろ髪はリボンでポニテ。
こうかはばつぐんだ。
すぱしーば!!
静まれ、俺の暴れん坊。
「ほう、可愛いですね、そのリボン。」
「えへへ、勝手に改造しちゃいました~♪」
はい、俺も勝手に改造しちゃいたいです。
「そうですか…。よく出来ています。問題はありませんか?」
「はい、補充してくれる人が居ません。」
「う~む。」
たしかに、電池役は俺とミソッカス。ロリロリしか居ない。
魔力を自動リロードするリングか何かを作れれば…。
「ソレはあくまで訓練用なのでご勘弁を…。写本室をお借りします。」
「はい、どうぞごゆっくり…。」
写本室に入ると収納から資料を並べる。
作らなければならないモノは沢山ある。
エンチャントや紋章関係の資料が山になっている。
王国語エンチャントは単純な制御だけしか出来ないので。
オリジナル言語を作ってしまったため、その資料が多すぎ。
「オリジナル言語マニュアルでも作るか…。」
製品仕様書は書いたことが有るが、マニュアルは無い。
先ずは簡単な王国語エンチャントマニュアルを作る。
王国語エンチャントには条件分岐や変数格納等の語彙が少ない。
独自の命令文を作ってしまった程だ。
命令文の解説を出来るだけ1ページに纏める。
新たに作った命令文をページに追加する。
変換手法の流れをモデル化する。
フローチャートを作り、ラダー図に変換して王国語エンチャントにアセンブルするのだ。
アセンブルする時は紋章の配置にセンスが必要だ。
しかし、取り決めをしておけば誰でも読みやすい紋章になる。
前処理、条件分岐、発動、変数格納エリア…。
終了処理と緊急停止変数。
紋章記載シートの原紙の様なモノが出来る。
次に命令実行文の一覧。
元々文字数が少ないのでスグに出来る。
索引で命令文の解説ページへ。
さて、40ページも無いが…。一応完成した。
イヤイヤ。こういう物は一人だけで作ると必ず抜けがある…。
先ずは…。誰かに添削してもらわないと…。
モチは餅屋なのでマイト先輩にでも見てもらうか…。
いや、フラン先生にも、見てもらおう。
ソレには複製を作る必要がある…。(正直めんどくさい。)
まあ良い、人手は確保してある。
時間になり、ロリロリとマーモット達が集った。勿論。三下トリオもだ。




