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164.治癒の指輪(簡易型)

身支度を行いベスタとブランを連れて。朝の鍛練に出る。

ベスタは何時もの鍛練の時の服だが、ブランはメイド服だ。

尻尾はスカートの中でボンネット帽をかぶせて耳を隠した。

タオルを持たせて居るので、問題ないはハズ…。

ミソッカス共が夜更かししたのか全員眠そうだ。

しかし、新しい女を見て全員の目が覚めた。

「オットーそちらの御夫人は?」

前髪を気にするアレックス。

お前は女なら何でも良いのか?(自分を棚に上げている。)

「皆に紹介しよう。俺の奴隷の一人でブランだ。未だ行儀見習い中であまり表に出せる者では無いが…。手が足りない時通ってもらう。時々見かけるかも知れん。」

「ブラン、デス…。」

頭を下げるブラン。

あまり話すなと良い含めたので最低限の返答だ。

何を喋って良いか解からない状態なのでコレが最善のハズ。

「アレックスですヨロシク、美しいお嬢さん。」

「フェルッポです、コチラは兄のマルコ。」

「カールだよろしく。」

「ジョンだ…。」

自己紹介も終わったので準備運動を始める。

ブランは見ているだけだ。

「オイ、オットー。」

声を抑えて話すジョン。

「なんだ?ジョン。」

「幽霊と何か関係が有るのか?」

「特に無いぞ。」

「いや、白い少女の幽霊なのに白髪の奴隷のメイド連れてこれば何か関係が有ると思うだろう?」

意外に鋭いなジョン。

「いや、只の偶然だ…。ベスタが用事で俺の元をしばらく外れるので替わりに来て貰う準備だ。通いになるが…。」

「そうなのか?」

「そういう手筈だったが今朝来るとは俺も思わなかった。」

「なら?関係ないのだな?信じていいのだな?」

「ああ、そうだな、森の出身で町の流儀が解かって居ない。非礼に感じるかもしれないが…。目に余るようなら俺に言ってくれ。」

「そうか…。解かった。」

準備運動に戻るジョン。

鍛練が終わり。ミソッカス共を集める。

「今日はヒールの替わりにアイテムを渡す。全員手をだせ。」

手のひらに一個づつ指輪を置く、O型リングのほうね。

「なんだい?この銀の指輪。」

「あまり硬く無いから乱暴に扱わないこと。コレは着用者の回復を早める指輪だ。」

「凄いじゃん。オットー。治癒の指輪なの?」

「あ?ああ。そうだな…。そう呼んでも良いかも知れん。内容は何時も訓練後にやっている魔法の弱いモノだ。」

「コレで怪我が治るのか?」

「ああ、そうだ、カール。まあ、その分、魔力を消費するからな?大量の魔力を送れば部分的な治癒。浅い擦り傷、切り傷も治る…。が、良く患部を水で洗い流して酒精で拭いた後の方が効果が高い。」

「便利だな?高価なモノではないのか?オットー?貰っていいのか?」

「ジョン。正直、毎回ヒールを掛けるのが煩わしい。ソレで製作した。身に着けているダケで良いので。指輪がイヤならヒモを通してネックレスにしろ。就寝中に付けていた方が効果が高い。」

「万能じゃないか?オットー。」

マルコが驚いた表情でたずねる。

「いや、魔力を常時消費するので魔力量の少ない者には使えない。装着者にしか掛けられない。他人に掛ける場合は…。相手のパターンに合わせて魔力を大量に消費しないと発動しない。」

「手当てした後の治癒が有効で、装着者のみの恩恵か?」

「そうだ、マルコ。あくまで個人の治癒力を高めるモノで、常時発動型だ。体力と魔力を消費する、その分腹が減るから。覚悟しろ?飢餓状態では命取りだ。」

「飢餓状態だとどうなるの?」

「フェルッポ、筋肉を消費して治癒を行なうハズだ、力が無くなる。血の小便が出る。」

「どうやって回避すれば良いんだ?」

「あーそうだな、カール。収納で食い物を沢山持ち歩け。ソレしか方法は無い。特に肉と豆だな。」

「「「え~」」そんな方法しかないのか?」

「そうだな、後は骨折の治りも早くなるが…。しっかり固定しないと曲がったまま着くから気をつけろ。」

「解かったよオットー。どうやって使うんだい?」

「アレックス、それはコレからだ。では、全員装着せよ。」

ミソッカス共が装着するのを見届ける。

ベスタは後で俺が強化ヒールを掛ける。

フェルッポにはサイズが大きいみたいだが。大丈夫だ、直に体が合うようになる。

「では魔力を通せ。」

うん、全員問題なく強化ヒールが発動している。

ダレものた打ち回っていない。

悪魔の影響下の者は居ないらしい。

「意外に魔力を使うな…。」

「そうだなジョン。アイテム由来の魔法だから練習すれば少なく成る物では無い。今の魔力量を良く覚えてくれ。まあ、怪我はポーションで回復だな。」

「わかったよ。オットーありがとう。」

「緊急用だな。」

「凄いな。僕、治癒魔法が使えるようになった。」

「オットー凄いな、コレは家宝に相応しい。」

「使い道が難しいアイテムだな。」

「そうだな、ジョン確かに。まあ、コレで”ウェイ”の使用回数が増えると思ってくれ。使用した後で安全な時に使うのだ。製作目的はソレだ。但し自分の魔力量を良く計っておけよ?詰むぞ。」

「あ、そっか~。」

「なるほど、コレは便利だ。」

「あの筋肉痛とはオサラバか?」

「アレは辛かった。」

「よし、解かったな?では解散。」

「じゃあオットー、又お昼に。」

「すまないオットー、コレは家宝にする。」


おい!カール!収納するな装備しろ。


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