163.工口イ子だれだ?
自室に戻り体を拭き部屋に分かれて就寝する。
メイドさんず不満そうだ。
忍び猟は精神的に疲れる。
コレは俺の内臓の為の休息だ。
きかん棒には休息が必要なのだ…。
腎虚に成らない為にも…。
睡眠中に夢を見た。
白い少女の幽霊と戦う夢だ…。
そうだ…。コレは夢なのだ…。
そう思ってもうイロイロやった…。
しかし、朝になると。ソコには…。
「ブラン何故ココに居る?」
「はい、ご主人…。実は…。」
ベッドの上で毛布に包まり無表情の狼娘。
尻尾が盛大にパタパタしているので機嫌は良いらしい。
「…。」
「…。」
おい、なんか喋れよ!!
「どうして俺がココだと解かった?」
「はい、匂いをたどりました…。」
匂いだと…。そういえばイベントが起きるだろうとエンリケの店から歩いて帰ったが…。
今更イベントが起きるなよ…。
まあ、狼の鼻だ、警戒もしていなかった。
追跡は可能だろう。
「そうか…。匂いをたどったか。」
「はい!ご主人の部屋が解からずうろうろしましたが辿り着きました。」(パタパタパタ)
「人に見られなかったか?」
「はい、大丈夫です、人が近くに居る時は人に化けていました。」(パタパタパタ)
うん。凄い嫌な予感がする…。
「そうか…。ならば安心だな。服はどうした?」
「はい、ご主人、収納して在ります。」(しゅーん)
目を逸らすブラン。
「そうか、収納魔法を覚えたか?偉いぞブラン。」
「はい!がんばりました」(パタパタパタ)
ぎこちなく微笑むブラン、なるほど人の群に適応する為に表情も学習するのか…。
流石群成す動物だ。
それより困ったコトがある。
確認しなければ…。
「ブラン、昨晩は?」
「はい、子種を頂ありがとうございます。ご主人のメスとして頑張って強い子を産みます。」(パタパタパタパタ)
そっちの話では無いのだが…。
うわ~い、きかん棒の状態から発射済みだと思ったが。
連射確実だったのかorz。
確変してないと良いが…。
それより獣○してしまった…。oz
うっすらと記憶に…無いがかなり…。
ふう、まあ、良いだろう。
「ご主人どうかしましたか?」
首を傾げるブラン。
「い、いや、何でもない。」
心臓を止めるドアーノック音が部屋に響く。
「オットー様起きておられますか?」
ベスタだ。多分マルカも居るはずだ。
いや、俺の奴隷達だ、何もやましいコトは無い。
「入ります…。ダレだお前は!!」(てってれ~て、ててっ)
メイド姿のベスタが剣を抜く。ドコから出したのかは不明だ。
犬笛に咽び鳴く狼娘ブランを紹介する。
「ああ、紹介しよう、俺の奴隷のブランだ。」
「は?オットー様の?」
驚くベスタとマルカ。
「ああ、最近縁が合って奴隷にしたブランだ。この娘は森で長く生活していたのでイマイチ、人の礼儀が解かっていない。公爵家としては人前に出せる者では無い。礼儀見習いで知合いに預けていた。」
「は?はあ、そうですか?私は、オットー様の身の回りを預かる奴隷のベスタと申します。」
「え、はい、同じくマルカです。」
礼をするメイドさんず。
「ご主人のメス犬奴隷のブランです。」(パタパタパタ)
うむ、間違っては居ないがこの状況としての自己紹介は著しく不正解の問題発言を行なうブラン。
メイドさんずの俺を見る目が著しく冷たい物に変わる。
最早オブツを見る目だ…。
服は収納で持ってきていたが、公爵家の配下の者として相応しくないので、ベスタのメイド服(予備)を着た女中ブランが完成した。
犬耳メイド(無表情)だ、正にツンドラの吹雪に相応しい姿だ。
喋らなければ、ボロが出ない。完璧だ。
不安の種にしか成らない。




