15.ポーションロンダリング。
魔法で武器を作りだすが効率が悪い。
現代知識で力技では体がもたない。
家で鋼の剣を3本作ってみたがフラフラだ。(ただしかなり品質は良い)
ポーションも力技で回復するぐらいなら自作したい。(ヒマを見て全部回復したがかなり手間だった。)
家の本では錬金術本が無い。
魔法武器やエンチャント能力がほしい。
酒場にきた。
ココで聞けば町の中の大概のコトが解かる。
情報源はもちろんタッポだ。
魔道書を手に入れるためだ。
マルカとベスタは目立つので屋敷に置いてきた。
独り灰色のローブを着てシークレットブーツの隠者の姿だ。
カウンターに小銅貨を5枚置き薄いバーボンを頼む。
一番安い酒だ、飲んでも酔わない。
愛想の悪い親父が舌打ちして鉄のコップを出す
「なあ、ココラでポーションや魔法書を取り扱っている店は在るか?」
一口で飲み干す。
「なあ、あんた魔道士か?」
愛想の悪い親父が尋ねる。
「そんな事聞いてどうする?」
「赤銅のモンテという男が探している。頼みたいことが有るそうだ。灰色の隠者で体の太い高い背格好、男の魔道士だと言ってた、おめえさんにぴったりだ。」
「面倒ごとだな、長居は辞めよう。」
薬屋と本屋の場所を聞いて店を出る。
尾行は居ない。
薬屋にやって来た。
表通りの良くわかる場所にある。
ふくよかな老婆が店番をしている。
到底鍋の中をねるねるしている様には見えない。
いや、夜中の皆が寝静まったころにねるねるしてるのかも。
「賞味期限切れのポーションをくれ。」
愛想の良い老婆に注文したら途端に態度が悪くなった。
「そんな物ナニに使うんだい!?」
「実験だ!!」
「それだけだと売れないねえ。」
「売れ残りが在るはずだ。魔力を消耗して効果の低いヤツがな。」
「へえ、知ってるんだね?在るには在るんだよ。」
「在るだけ買おう。」
「やれやれ。」
店の奥に入っていく老婆。
やれやれ大きく出てしまったが金が足りるか?
埃をかぶった木箱を出してきた。
中にはギッシリ、ポーションが詰まっている。
サーチ結果
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道具:木箱(中)
効果:ふつうの古い木箱 ポーション(劣化)144個
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違うそうじゃない。
一つ手に取っ手サーチ。
サーチ結果
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道具:ポーション(劣化)
効果:HPとMPを500回復させる。
(魔力9%のため効果は9%)
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幾つか手に取りサーチするが殆ど一桁か一桁に近い。
老婆は手に取っただけで解かる方に驚いている様子だ。
「ヒドイな見事な劣化ポーションだ。」
「アンタこんな物が欲しいのかい?」
「ああ、全部頂こう。いくらだ。」
「金貨…。いや、やめておこう、碌な使い道じゃないんだろう?」
「売るのか?売らないのか?」
「あああ、もうイイよ。全部もっていきな!!どうせ棄てるモノだ。ただし約束しておくれ。ココで手に入れたとを誰にも言わないコトと、この町では使わないコト。」
「ああ、解かった約束しよう。」
悪い笑顔でカウンターの木箱を収納する。
よっしゃGUIに”木箱(中)×1”と”ポーション(劣化)×144”が追加された。
酷く驚く老婆に語りかける。
「手ぶらで店を出るのも問題だ。ソコのハイ・ポーションを買おう。」
金貨一枚を出して店を出る。
やったね翔ちゃんタダポーション(劣化)ゲットだよ!!
酒場の親父の言う通りに本屋が在った。
中に入ると痩せた愛想のイイ親父が店番をしている随分と血色が良い。
儲かっているのかもしれない。
面倒なのでいきなり本題を出す。
「錬金術関係の本を探している在るか?」
「はい、在りますよ~。入門書です。全部で三冊です。」
「いくらだ?」
「練金魔道書が上中下の三巻セットで金貨100枚です。」
はい、買えません。
「高いな…。」
恨みがましく店長を見る。
「貸し出しなら一冊金15枚で無事に帰せば金10枚返却ですよ。」
だそうだ。貸本屋かよ。
金15か流石に手持ちが無い。
買うやつ居るのか?
イロイロ聞いてみる。
貸本屋の親父は魔法学園の卒業生で図書館で写した本をコピーのコピー本で貸本屋&本屋をやっている。
近所の子供への魔法教室もやっていると言う話だ。
ソフ倫が聞いたら卒倒しそうだ。




