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151.申込み。

普通魔法科クラスへ向かうと昼の鐘が鳴ったばかりでドアーが開いて生徒が出てくる所だった。

間に合ったな。

いつの間かコソコソ教室を出るロビンを捕獲している。

「オットー、朝ぶりだね。今日はドコに行く?」

アレックスがさわやかに挨拶してくる。

「オットーまたサボりか?」

「授業出無くていいのは解かってるがサボりすぎだぞオットー。」

「オットー午後の実技には出るか?」

「オットー、ノート取ってあるよ見る?」

ジョン、カール、マルコ、フェルッポの順でミソッカスが集ってくる。

「ああ、済まないな皆、午後の実技には顔を出すつもりだが、少々遅れる。」

ロビンを引きずり大衆食堂に向かう。

ロリと微・乳タイプ、くっコロと合流して食券を持って並ぶ。

前のヤツが王立近衛兵団ガーズの兵だった最近良く見かけるな…。

何かあるのか?

謎の緊張感が走る。

流石、王立近衛兵。

動きに一分の隙も無い。

よほど訓練された兵なのであろう。

厳しい鍛練を潜り抜けてきたコトが想像される。

アレックスは鍛えなおしたほうが良いな。

そうしないと付いていけないだろう。

順番が来るまでアレックス改造計画を考える。

マグネットコーティングするか…。フルアーマー化すべきか…。

「いっそバラして…。」

再構築したほうが強い個体になるか?

何故か前の兵が震え始める。

ほほう流石、つわもの、武者振るいか?

常在戦場の精神が宿っている様子だ。

兵隊とはかく有るべきだ…。


大皿は豆と鳥肉のトマト煮込みと丸パン。

サラダはキャベツの酢漬け。タマネギと松の実が乗っている。

麺類はキャベツとタマネギ&ベーコンのスパゲティだった。


席を占領する。

「食事が終わったら購買部へ行こうと思うんだけど…。」

アレックスの提案だった。

「トーナメントの申込みか?アレックス?」

カールが訪ねる。

「うん、あと…。近衛兵団ガーズの申込み用紙かな?」

「ガーズ申込み用紙は町の衛所でももらえるよ?」

「フェルッポ。それは兵卒の募集用紙だ。士官の募集は現役又は退役士官の紹介状と学園からの推薦状、本人の入団誓約書が必要だ。」

「詳しいな、ジョン。」

マルコが感心したように話す。

「たしか、大まかには軍の任官希望と変わらなかったハズだ。軍は年末から近衛は年明けから募集が掛る。」

なるほど、ジョンは下調べ済みの様だ。

しかしそんなに書類が要るのか?

「学園からの推薦状?」

「ああそうだ、オットー。正確には卒業予定証明書だ。”本学校を優秀な~”で始まる定型文だ。卒業出来るヤツは申請すれば全員もらえる。」

ジョンの解説は的確だ。

「僕は年内には卒業予定証明書が貰えそうだからな。」

「マルコはもう卒業準備も完了か?」

「ああ、もう既に父上に仲介をお願いした。叔父上が軍に居るので紹介状を書いてもらう。」

「うーん僕は証明書は年内に間に合わないかも…。でも来年には間に合うと思よ。それに合わせて僕もお願いしてる。」

フェンデリック兄弟の就職活動は順調らしい。


「俺達も年内には取れそうだ。卒業予定証明書の申請用紙は既に記入済みだ。」

胸を張る乳タイプ兄弟。

ロビンは無言だが何か思案している様子だ。

ロリロリくっコロは優雅に食事をしている。

なるほど、皆、自分の身の立て方に真剣に向き合っているらしい。

俺は皿の麺をフォークで突きながら考える。

ゲームの進行なら主人公が来年入学して二年生後半で帝国の進攻。

戦時動員で戦場に出るシナリオだった。

俺の残されたモラトリアムは1年だけだ。

軍に入ったら有利に戦況をコントロールしなければならない。

ミソッカス共は来年度には新米士官だ。

俺は再来年、入隊して頑張っても新米少尉だ。

軍では犬と変わらない。

新米少尉の価値は軍曹以下だ。

何らかの力が働かないと俺に対帝国戦での主導権は取れないであろう。

ゲームの強制力なのか?

このままでは一兵卒として戦死公報一枚で犬死だ。

軍で発言権を持つ何らかの力が必要だ…。

この際。家の力でも親のコネでも洞でも良い。

俺はこの先生きのこる為に権力を欲するのだ。

その為に俺は誰に尻尾を振れば良いのだろう…?

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[気になる点] でも来年には間に合うと思よ。 でも来年には間に合うと思うよ。
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