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133.会食

学園前についた、イベントは何も起こらなかった。

まあ良い運動だ。悔しく、無いぞ。

「くそっ。」

そのまま部屋に帰り着替える。

メイドさんずはもう雑務に復帰した様子だ。

レポートを書く計画を立てよう。

いくつかレポートの宿題がある、資料の整理と…。

今までやってきた実験資料とそのノートを読み返す。

俺の今までの人生の資料だ。

読めば思い出すが実験不足で未だ不明な部分も多い。

まだまだレポートが書ける状態に無いモノが多い。

「いっその事、細かい実験は教授と生徒に任せるか?」

それではレポートにならない。

問題集だ。

イキナリ、シールド魔法のレポート書いても気圧や磁気の数字的な部分が避けて通れない。

「先ずは測定からだな。」

なにせ温度計も無い。

ドアがノックされて答える。

マルカとベスタだ。メイド姿だ。

夕食をワゴンで運んできた。

もうそんな時間か…。

テーブルを用意するメイドさんず。

もうすぐフラン先生が来るだろう。

切りの良いところで作業を中断して資料を収納する。

ダァー☆のノック音が響く。

マルカが対応する。

「いや~ん、かわい~い!!」

「ふ、ふぇ、いや~!!」

フラン先生の声とマルカの叫び声だ。

「どうされました?」

ドアまで様子を見に行く。

マルカがフラン先生の教授コートの中に捕り込まれて逃げようともがいている。

多分コートの中で後ろから抱きしめられているのだろう。

ドアは閉まっているので外には騒ぎが聞こえないハズだ。

「ごきげんよう。フラン先生。」

「お招きいただきありがとうございます。オットー君。この可愛いの私に頂戴。」

「フラン先生、その子は俺の奴隷でメイドです、居ないと困ります。差し上げられません。」

後ろからマルカに頬ずりするフラン先生。

コートの下では体をまさぐっている様子だ。

マルカが嫌がっている。

「え~。頂戴~。」

「ふ、ふぇぇ。」

「まあ、ご挨拶はココラ辺でよいでしょう?料理が冷めます。」

「はーい、」

開放されたマルカ、着崩れた服を直している。

テーブルに招く。

テーブルには席が四つ。

「彼女達は奴隷ですが俺の家族の様な者なので同じテーブルに座るのがココでのルールです。」

自分の部屋のルールは主人オレが決める。

譲らんぞ?

「良いわよ。気にしないわ。紹介して。」

そうか良かった。

「では、大きいほうがベスタで小さいほうがマルカです。」(胸が)

「私はフアナ・フランチェスカ=ロジーナ、フラン先生と呼んで。」(薄)

「ベスタです。」

「マルカ…です…」

胸を張るベスタに警戒しているマルカ。

そういえばマルカとフラン先生は会うのは初めてか?

「では食事をしながら話をしよう。」

フラン先生をエスコートして席に誘導する。

もちろん家庭教師マイヤー先生の教えだ。忘れるワケが無い。

…食事のエスコートを行なうのは初めてだが。

椅子を引いて着席すると主賓席に座る、左右にメイドさんずの席が在るが、ワゴンの皿や飲み物を用意するのに動いている。

俺はメインの大皿からシカ肉のローストを皿に分ける。

主人の仕事だ、もう既に切ってあるのが良い。

他人から見て優雅に切るのは意外に難しいのだ。

その分盛り付けのセンスが必要だが。

その皿をベスタが優雅に配膳する。

マルカがワインのお湯割りを作っている。

全てが並び、メイドさんずが席に付く。

「では、始めよう。豊穣の女神ディアナに感謝を。」

俺の音頭で皆、皆が祈りを捧げる。

まあ、黙祷で済ます場合が多いが畏まった食事は祈りを捧げる物だ。

メイドさんずは手を合わせている、帝国式なのか?

さて、食事が始まる、皆優雅に食べている。

俺だけ…。まあ、良いだろう。俺が主人だ、

先ずは当たり障りの無い所から…。

「フラン先生、実は質問が有るのですが?」

「へ、な、なに?」

何故かきょどる先生。

「あの、ポーションの製造に使う薬草の正式な名前はなんでしょう?」

「え?薬草2よ?」

フラン先生は、なんで今更と言う表情だ。

眉間を揉んでマッサージする。

何でそんなゲームっぽい名前…。

「あ、あの、ソレは冒険者や薬師にも通じるんですか?」

「うん、初期の薬草辞典は薄くて絵だけで、全て通し番号が振ってあったの。その名残で”薬草2”なの。」

「はあ。」

「それから使い道が分かった草が増えて、詳しい用法の辞典が出たの。その時、内容も増えて分厚くなって通し番号が振られなく成ったの。」

「なるほど。」

「ソレで、名前だけが名残。」

「う~ん。」

”薬草2”か…。ホントにゲームだな。

「ポーションの作り方は簡単に説明すると薬草2を1束、磨り潰して聖水一瓶を混ぜて冷暗所に半日置いて濾紙で濾し、その水をゆっくりかき混ぜながら加熱しガラスの中の蝋が溶ける温度まで上げて瓶に詰めて冷水で冷やすの。」

「ほう?簡単そうですね。」

意外に簡単か?大量に作るには設備が必要だな。

「まあ、注意点は、容器を良く洗うコトと鉄等の容器だと効果が下がるコト、沸騰させると全部ダメ、温度が低かったり冷やしが足りないとポーションが腐るわよ。」

「う~ん。」

なるほど滅菌の為か?

「瓶詰めも素早くやる必要があるわ。ここ、試験に出るから忘れないで。」

「はい、ありがとうございます。フラン先生。」

「はい、がんばってね。オットー君」

教師モードで微笑むフラン先生。

「では、フラン先生の御用事を。」

「うっ、あの…。」

途端にきょどる。先生。

「なにか在りましたか?」

「あ、あの、オットー君、イネス教授とは…。」

うっ、貴族はうろたえない。

「はい、男女の間柄です。」

食事の手が止まるメイドさんず。

「ははは、いえ、イネス教授から聞いたんです。あの、イネスとは二人で良く食事をするので…。」

乾いた笑いに何故か落ち込むフラン先生。

非難の目を俺に向けるメイドさんず。

おう。テーブルの上が麩陰気で最悪。

そういえばイネス教授にはフラン先生の紹介だと言っていたな。

二人で良く食事とはお酒も含まれるのだろう。

女同士の下ネタは酷いからなあ。特に酒が入ると。

俺の性癖が全て伝わったかも知れない。

イネス教授は身体強化されているから…。

メイドさんずでも無理なことが全部出来てしまったのだ。

あの伊佐治のコレクションの全てが…。

コメカミを揉みながら答える。

「なにか言っていましたかイネス教授は?」

「え?あ、あの、全部聞きました…。凄かったって。」

「…。」

いや、そういう意味では無く。

凄い非難の目を俺に向けるメイドさんず。

「前の旦那さんより良かったって…。」

「ソレは光栄です。」

黙祷を捧げる、やすらかに”アル”くん。

オブツを見る目を俺に向けるメイドさんず。

「それで…。あの…。」

「はい、なんでしょう?フラン先生。」

「え~っとね。」

何か踏ん切りがつかない様子だ。

飲み物を変えよう。

収納から親父の毒霧の元を出す。

まあ、また酒蔵からギッてこれば良いだろう。

「ベスタ、人数分のグラスとショットグラスを1個持ってきてくれ。」

「ハイ。」

冷たい目で答えるベスタ。

グラスが俺の前に置かれる。

「フラン先生、取って置きのお酒が有るんです。呑みましょう。」

「へ?ああそうね。」

水差しの水をショットグラスに入れて魔法で冷却、四つのグラスに氷を入れる。

マドラーで氷を回してグラスを冷やし解けた水をフィンガーボールに棄てる。

冷えたグラスにツーフィンガー琥珀色の液体を入れ封を切られた瓶はトクトクと鼓動を発しながら四つのグラスに注がれる。

あ、一個はワンフィンガーね。

ソレには魔法で冷やした水を注ぐ。

フラン先生とベスタ、俺はロックだがマルカはハーフロックの水多めだ。

チェイサーはたっぷり有るので良いだろう。

教授と禁酒の寮で酒を酌み交わすのだ。

俺に責任は無いだろう。

琥珀色の小宇宙の中で個体の氷が膨張で割れ融ける音を聞く。

ベスタはグラスの中の蜃気楼と香りで最早俺のコト等、頭に無い様子だ。

マルカは一口飲んでクレオソート臭で眉を顰めている。

マルカ、ソレは大人の味だぞ?

良い酒は良いトモと良い環境マナビヤで育つのだ。

ソレは人間と酒も一緒だ。

ベスタは味が解かる様子だ。

表情で解かる。

フラン先生は何故か一気飲みした。

おいおい、良いのか?チビチビ味わう酒だぜ?

そんなんでは後悔するぞ?

「先生、ハーフロックの方が良いのでは?」

「ヒック、全然問題ありません先生は大人の女なんです!ヒック」

はい、全然問題ありまくりです。

「オットー様、良い酒ですね。」

ベスタが喋った!!何のフラグだ?

「ああ、ソレなりの酒だ、俺の取って置きだ。」

「もう一杯。」

おう、フラン先生の目が据わっている。

「はい、では注ぎます。」

コレは刺激しては逝けない状態だ。

フラン先生のグラスに少なめに注ぐ。

「あ、ああ、あの、オットー君!」

声が裏返っているフラン先生

「ハイなんでしょう?」

「あたし、結婚したくないんだけど!!」

「ハイ。」

「こ、子供は欲しいんだよね~。」

「そうですか…。頑張って下さい。」

「でも、相手が居ないの。」

テンションが下がるフラン先生。

「わ、私も子供が欲しいです。もう生んでも良い歳です。」

何故かベスタが乗ってくる。

マルカはハーフロックなのに顔が赤い。

え~。

「先生、子供は望む人に巡って来ます。ベスタ、俺は奴隷の子は要らない。話したとおりに開放を待て。」

「あの。オットー様は何時もその、子種を…。」

はい、否認です。

「お前には仕事を与える予定だ、その時動けないでは困る。」

「はい、判ってますが…。その後なら?」

「今は機を待て。」

「はい…。」

しぼむくっコロ騎士。

マルカは何故か無表情でグラスを舐めている。

「あの、私、オットー君に裸を見られたけど。その時は…アレだったけど、後でソンナに、嫌じゃなかったの。」

「そうですか。まあ、調べれば血の繋がりが有る筈です、兄弟にでも見られたと思って忘れて下さい。俺は忘れました。」

「いや、あの、そうでなくて。」

何故か焦るフラン先生。

「オットー様は何時も…。その、私たちを玩びますが、何故与えて下さらないんですか?」

マルカの目が据わっている。

一杯しか呑んでいないのに?

「イヤなのか?」

「い、イヤではありません!!」

「べ、別に、慣れました。」

声を荒げるベスタと少し恥かしげなマルカ。

「ふん、そうだな、」

ココでどうしよう?誤魔化す理由が必要だ。

考えながら話す。

「強い子供を生む為の紋章を設計中だ、コノ紋を持った女しか子を成すつもりは無い。俺は強い子を欲している。」

もちろんウソです。

「「「えー」」ソレは凄い。」

はい?

何故か食いつく女共。

「あの、オットー様その紋章を受ければ強い子供が生めるのですか?」

酔ってふらつくマルカ。

「あ?ああ、恐らくな、健康で強い子を生む、母体は強くなる、出産で死ぬ確率が減る、魔力が上がる。まあ、完成したら。の話だ。」

何故か興奮する女共。

「凄いオットー君!ソレ!!私に頂戴!!」

「あ、あの、私に!!」

「オットー様!!騎士の忠誠を誓います。その紋章を私にお授け下さい。」

恐ろしい勢いだ。

なんで…。ああ…。そうだったな中世では出産は危険な作業だった。

あの世界の様な当たり前の話では無い。

コメカミを揉む。

「うーん、待て、未だ完成していないのだ。イネス教授の…。」

解析が未だ終わっていません。

「イネスが?何故?」

「ああ。イネス教授の紋章はかなり効果的な紋章だ。解析が終わっていない。」

「そうだったんですか?」

何かを理解した様なフラン先生の表情。

いや待て。

「お、俺は、情を移した女を捨てる様な男ではないぞ。」

「は、はい、解かりました。」

何故か納得するフラン先生、顔が赤い。確かにエロフは最高だ。

続けて話す教授。何故か俯いている。

「あ、あの、私に何か出来るコトはありませんか?」

「汎人と妖精族エルフの違いが不明だ。」

「はい!!ぜひ私に。」

目をキラッキラッさせてる教授。意外に怖いな。

「いや、ココからは人体実験だ。辛いことがある。マルカ。」

「はい。」

ふらついて立ち上がるマルカ。酒が回っているらしい。

「少々辛いかも知れんが魔法の実験に付き合え。何時ものヤツだ。」

「はい、」

いそいそとエプロンドレスと髪飾りを脱ぐ、マルカ。

「へ?あの。私は?」

フラン先生は混乱している。

「ああ、申し訳ない。コレからは家族の話だ。」

申し訳ない、処女は帰ってくれないか?

「はい、コレからベッドですね。」

脱いだエプロンドレスを畳むマルカ。

「あ、あたし、処女じゃないから!!ひゃ、百戦錬磨で。お、女よ!何でも出来るし!」

何故か、女宣言する、フラン先生。

焦ってムキに成っている。すごく痛いです。

おい、山田君、今すぐ膜取って行ってくれ。

「先生、貴族の処女の価値は解かりますね?すごく痛いですよ。」

何故か頷くマルカ。

そうだな、慣れるまで時間が掛った。

「ファッ!はい!良いです、もうずぶっと行って下さい。」

顔が赤いフラン先生。二人の両肩に手を置く。

「あの、私にも…。」

「ベスタ、片付けを頼む。」

「はい、我が君主マスター。」

テーブルで酒を煽るベスタ。

ベッドの上で、三つ巴の戦いドックファイトを行なった。

(///∇//)「初めてでサソヒ゜~。」

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