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128.クエスト依頼

さて。

楽しいエールの時間が終わり店の前で皆と別れる。

ロリロリくっコロはコレから買い物に出るらしい。

美味しい揚げパンを売る店が有るから行ってみるとの話だ。

小遣いを渡そうとしたら固辞された。

ああ、先週渡した分が未だ在るらしい。

この前、”返却します”と言われたが”取っておけ”と答えた。

まあ、自分を買うのが早くなるダケだが…。

意外と細々とした物を買っている様子だ…。

女だから必用な物は在るだろうが、コイツ等自分を買う気有るのか?

何時かは、マルカとベスタは俺の元を離れるコトになるだろうと思っていたんだが…。

考えながら町を歩き冒険者ギルドへやってきた。

学生コートを脱ぎいつもの紺色コートに着替える。

依頼を出すため。4番窓口へ向かう。

ギルドカードを出して。

「依頼だ。この薬草を集めて欲しい。」

と言いスケッチした紙を1枚渡す。

愛想の良かった受付チャンネーがカードを見て書棚からファイルを持ってくる。

席に付きファイルの中身を見て表情が険しくなる。

「あの、オットー様。冒険者ギルド監察員から査問の対象に指定されているのですが?」

なんだ?高々無印で指名依頼受けただけでコノ扱いか?

ちょっとお役所過ぎだぞ?冒険者ギルド。

「ふむん、ソレは優雅では無いな…。いったい何のために?手短に頼む。俺は忙しい身なのだ。」

「はい、スグに呼んで来ます。」

走り去る受付チャンネー。

しばらく待つと登録した時の痩せた眼光が鋭いメガネの中年男だった。

良かったこれなら話が早い。

「おう、何か問題が在ったのか?俺は依頼をしたいのだ。コノ後の予定もある。手短に頼む。」

「あの、オットー様の終了した依頼は書類上は問題の無いモノですが。途中の時間が不明瞭で有るとの指摘があります。」

「困ったな…。俺は忙しいのだ…何が問題なのだ?”クエスト”は完了して依頼人は納得している。書類上の問題だけなら其方の管轄だ。俺に責任は無い。」

「ええ、そうなんですが…。」

「まあ、急ぎの依頼だ。それ程重要なワケではない。署名は揃っている。日付のコト等問題は無いだろう?村長が勘違いして書いたのかも知れない。」

田舎は暦がイイカゲンだそう言うコトも有るだろう。

いや、むしろソレで通す。

「あの、ソレでは一日で村に付いたことになります。ダルメの町ギルドへは当日記帳されています。」

「何も問題ないだろう?一晩中走れば村に着く。」

「いや、そうですが…。」

「えー。」

呆れるチャンネー。

「まあ良いだろう?一泊三日の旅だ。できんコトでは無い。」

「いえ、村までの道には狼が…。」

椅子から立ち上がりカウンター向うのメガネの中年男の目を見つめて話す。こういう時は誠意が重要だ。

拳を見せて筋肉を盛り上げる。

「できんコト…では無い。」

そうだ、全て踏み潰して前に進むのだ。

「は、はい。そ、そうですね。」

ふう、流石大人だ、話せば解かってくれるのだ。拳で話をするのは優雅ではないからな。

椅子に座り、受付チャンネーに薬草辞典の写しを示す。

「ふむ、では依頼の話をしよう。実はコノ草が欲しい。コノあたりでは森の近くでしか生えていないはずだ。報酬は…。ああ、薬草採取の相場はいくらかな?」

「ええ、通常の薬草一束で小銅貨5枚です。」

「では一束、大銅貨1枚で受けよう。」

20束で銀貨1枚だ。200束で金貨1枚まあ良いだろう。

「収集者とはドコで達成意確認と受け渡しを行ないますか?」

そうか…。荷受と商品確認か…。しかし、毎回学園の寮では面倒だな…

「受け渡しは”生地と雑貨の店ビゴーニュ”で行なう。ソコで納品と確認だ。払いはギルドの俺の口座からで良いか?」

「はい、達成確認書類が在ればギルドで冒険者への支払いを行ないます。」

「依頼貼り出し期間は明日から10日間で、20日目まで買い取ろう。数は…。金貨5枚を予定しているが超過したものは買い取る。但し根こそぎ取るのは辞めてくれ。足りなくなったら追加依頼を出す予定がある。」

受付オネーサンが依頼用紙に書き込んでいる。よし。注意事項も文面に入っている。

「よし、俺の口座はどうなっている?足りなければ入金する。」

恐らく狼の皮の金が振り込まれているはずだ。

「はい…、あの。”皮なめし屋”から入金が在ります。確認のサインをお願いします。」

明細には”グレイウルフ一枚=大銀貨一枚 ×168 & シルバーウルフ一枚=金貨一枚と銀貨三枚 ×29 ”、”小計 金貨121枚 大銀貨1枚 銀貨2枚 △手数料(金貨4枚 大銀貨1枚 銀貨4枚 大銅貨5枚) 合計 (金貨116枚 大銀貨1枚 銀貨2枚 大銅貨5枚)”の確認書類だ。

後でクマと…。どうしよう?ブランの父親だ…。粗末にしてはいかんだろう。

いっその事、荼毘に臥したほうが…。

後でブランに相談しよう。

コレだけ在れば毒消しの草の採集は問題ないだろう。

書類にサインをしてオネーサンに渡す。

良かった、コレで前回の依頼は十分に黒字だ。

街道情報を見るため3番窓口へ向かう。

拾えなかった狼も有ったが”北の眷属”かもしれない、あの時草原を全て焼いておけば、大地を高温で…。

いや、後悔しても始まらない。

俺の失敗をカバーする方法を考えなければ…。

3番窓口前の王都周辺地図は新しくなって、危険地帯が一気に減っている。

何かあったのか?

窓口のオネーさんに尋ねる。

「最近の状況を教えてくれ。特に東の森近辺だ。」

「はい、東の森と街道は安全宣言が出されました。ここ三日間の狼の襲撃情報は入ってません。亜人デミの目撃情報も有りません。ただ、数日前に東の草原でかなり大規模な草原火災が発生して今は鎮火している様子ですが注意が必要です。」

「そうか…。」

何か引っかかるな。

まあ良いだろう。

とりあえず、金物屋…。いや、マイト先輩の冒険者の店の方が近いな。

そちらに行こう。

(´・ω・`)こんな感じだと思うの。


(ー○_ゝ○)  「いえ、村までの道には狼が…。」

ビキビキビキ(#◎皿◎´)m 「できんコト…では無い。」(コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛コ゛!!)

(。○_ゝ○。) 「は、はい。そ、そうですね。」ウェ~ン!(涙)

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