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権利行使

 表示されたステータスも気になるが、声の主の方が重要だ。

生まれ変わって初めて出会う意思疎通ができる存在。

聞きたいことが色々ある。

 声を出そうとしたが、意味がある言葉は出ず、鳴き声になってしまった。

そういや、先ほどは考えただけでステータスが見えるようになった。

たぶん考えるだけで質問できるだろう。



 『もしもーし』

 試しに語り掛けてみる。

『はい。何でしょうか?』

うまくいったみたい。


 『あなた何者?』

『該当の情報の閲覧権利を本個体は有していません。要請を却下します』

 なんか拒否された。

その声はまったく感情を感じさせないものだった。

まるで機械音声だ。

なんかごねるだけ無駄そう。

違う質問をしよう。



『なんで俺は転生したの?』

『該当の情報の閲覧権利を本個体は有していません。要請を却下します』

『ここはどこなの?』

『該当の情報の閲覧権利を本個体は有していません。要請を却下します』

 これも駄目か。

察するに情報を聞くにはステータスオープンの時に言ってた権利行使資格というものが必要になるみたいだ。



『俺が持っている権利行使資格?っていうのを知りたいんですけど』

『本個体の所持権利行使資格は078、100です。また行使資格100は098、099の上位資格であるため098、099も有することになります』

『その四つの詳細は?』

『78は鳥類が有する資格です。鳥類限定スキルの取得を可能にします』

 この回答に俺は歓喜した。

鳥類、つまり俺は空を飛べるんだ。

ひゃっほーい!



 多分、翼だと思う物を力強く羽ばたかせ、喜びを全力で表現する。

もし人型の生き物に生まれ変わっていたら、小躍りしていたと思う。

『もうよろしいですか?』

いままで感情が表れていなかった声に若干呆れのようなものを感じる。

『はい。すいません』

『では続けます。100はスキル、(最上位種―)によって取得可能、最上位スキルの習得を解禁。98はスキル、(上位種―)によって取得可能、上位スキルの習得を解禁。97はスキル、(中位種―)によって取得可能、中位スキルの習得を解禁』



 『最上位スキルとかって何?』

『該当の情報の閲覧権利を本個体は有していません。要請を却下します』

 駄目かー。

『そもそも権利行使資格って何?』

『権利行使資格はレコードからの情報の取得、一部スキルの取得などに必要な権限です』

『レコード?』

『該当の情報の閲覧権利を本個体は有していません。要請を却下します』

それは聞けないんだ。

『他の資格の取り方は?』

『該当の情報の閲覧権利を本個体は有していません。要請を却下します』

 制限が多いな。

質問内容をちゃんと考えなければ、却下される。

何とか情報を引き出そう。

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