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 今日の俺とてつもなく機嫌が良い。

今ならどんなことでも許せそうだ。

 何故なら今日、俺の目が僅かだけど光を捉えたのだ。

理由は明らかだ。

超弱視がⅨになったのである。


 未来は明るい。

毎日のトレーニングの成果が日の目を見たのだ。

このまま行けば、超弱視が取れる日は近い。



 目の事は良かったんだけどレベルが上がらない。

普通のRPGだったら1から2よりも10から11にする方が必要経験値が多いはずだ。

気長にいこう、人生は長いんだし。



 そういえば、俺の寿命ってどうなってるんだろう?

鳥類の寿命ってどれぐらいだっけ?

オウムとかなら100年は生きるものもいるらしい。

だけど、全ての鳥類が100年も生きるわけがない。



 他の鳥類の寿命は思い出せないなぁ。

鳥類図鑑は読んだことはあるけど、超思い出すの力では不可能な領域にある。

超思い出すで引き出せる記憶には大きな制限があるのだ。



 それは記憶の種類。

簡単に言うと辞書の内容は思い出せないけど、辞書を読んでいる記憶は思い出せる。

これは似ているようで大きく違う。

 後者には感情が付いてくるのだ。

思い出す記憶に付随する感情が強すぎると、それに内容が飲まれてしまう。

 鳥類図鑑を例に挙げると、ワクワク感が強すぎて、書いてあった内容が入っていないのだ。



 感情が付随することには大きな危険があった。

このスキルは過去の出来事をいつでも体験できる。

その際に喜び、怒り、哀しみ、楽しみ、その全てを味わえるのだが、これがまずい。

 喜びなどの感情は強い快楽になる。

それによって思い出に囚われてしまい、現実に戻ってこれなくなるのだ。



 実際、俺も危なかった。

俺が帰ってこれたのは未来の思い出がなかったからだ。

子供の成長をハカセと一緒に見守る思い出……俺が望んでやまない未来。

実現させるためには過去に縋ってはいられない。



 寿命に関することは異世界なのであまり参考にならないかもしれないね。

鶴が本当に千年生きるかもしれない。

どんなに考えても答えは出ないし、こんなこと考えても無駄だろう。

どうせ死ぬときは死ぬ。その時まで後悔なく生き抜くしかないのだから。



 現状打開のために努力する日々を過ごしているとあるスキルを取得した。

その名は追憶。

このスキルは俺の生活を一変してしまうものだった。

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