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◆導くもの

 これで私のできることは終わりました。

遠く離れた我が子を眺め、しみじみそう思う。


 私は10位グランドエピオルの成体です。

グランドエピオルは世界で私とあの子だけの二体しかいません。

私と番になり、あの子の種になったのは8位レッサーエピオルで、あの子の兄弟もレッサーエピオルが2とエピオルが1でした。


 

 10位と8位の間に生まれた子供が10位になることなんて聞いたこともありません。

子供の位階は基本的に両親の位階を足して2で割ったものから1引いたものになることが多いのです。

生まれつきの10位。それを育てることに対する重圧は初産の私に重くのしかかりました。

そこで私は知り合いの10位の魔類に話を聞きに行くことにしたのです。

子供は旦那に任せたのですが、これが間違いでした。



 私が出ている間にあのクソ旦那はあの子が未熟児だから捨ててしまったのです。

グランドエピオルだと気付かずに。

たとえ未熟児でも上位種と最上位種では格が違うのに。

やっぱり妥協したのは駄目だったんでしょうか。ここまでバカだったとは。



 急いで探し回りましたが、なかなか見つかりませんでした。

ようやく見つけた時にはあの子は敵に囲まれていました。

 少し様子を見ていると空気が変わりました。まずいです。必殺技を使う気みたいです。

いつでも介入できるように準備をしましたが、必殺技は途中で止まったようです。

もし最終段階まで移行しようとしたら、気絶させて止めるつもりでした。

幼生であるあの子では確実に自滅していたでしょうから。

10位の必殺技はそれだけ危険なのです。



 これだけ殺したらレベルも10に上がっているでしょう。

ボーナスはこちらで誘導しなくちゃいけない。

 この世界のすべての生物には自らの子供に弱い思考誘導ができます。

本来、これは狩りを教えたり、生命に関わる危険行為をしないためのものです。

これは幼生の時にしか影響は受けませんし、自分の意思で簡単に破ることできる。

 あの子が手に入れたのは自重軽減のはず。

あのスキルはグランドエピオルにとって、絶対に覚えておかなきゃならないとても重要なスキルです。



 連れ戻そうと思いましたが、やめることにしました。

あの子はもう十分自立している。私の庇護なんて邪魔にしかならないでしょう。

エピオルは大体10年で巣立つのですが、それが9年ちょっと早くなっただけです。

 思考誘導で必殺技の制御をするように誘導し、私はあの子の兄弟の元に戻ることにしました。

そろそろ私たちは渡りをします。 


 どうかお元気で。

愛しい我が子よ。

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