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一ヶ月(1)

 朝起きて今日も元気です。

一日の始まりは食事からだ。朝食の肉を啄む。

この肉は昨日倒した奴の物ではない。だって全部食べたし。

 じゃあ、なぜこれがあるのかというと起きた時に横に転がっていたのだ。それも二匹もだ。

なんか寝ている時に襲われたみたいで、寝ぼけて倒したのだろう。

昨日食べた奴を倒すのに使わなかった方の翼が血らしき物でべったりとしているのがその証拠だ。



 朝食を食べ終わり、ハカセの事を考え微睡んでいるとまたあの唸り声が聞こえた。

人がくつろいでいる時に邪魔を……許さん!

また叩き潰してやる!



 昨日も戦ったのであっという間に倒せた。

寝ぼけた状態でも倒せるのだから、起きていたら楽勝だ。

これで今日一日分の食料が手に入った。

持ち運ぶことはできないので、今日はここでゆっくりしよう。




 それから大体一ヶ月ぐらいここにいる。

毎日、襲撃に遭うので食料に困らないからだ。

その多くはあの犬、もしくは狼である。他のもたまに来るけど圧倒的に奴らの襲撃が多い。

一日五匹ぐらいのペースで襲撃に遭い、多いときは十匹を超える日もあった。

奴らだけで累計で百匹は倒しているだろう。



 襲撃が多い原因の一つに間引き子の効果もあるんだろうけど、一番の理由はこいつら馬鹿すぎるからだ。

俺の近くには同種の血と食べきれず残っている死体が山ほどあるのだ。

普通、そんな場所に近づかない。

敵討ちだったとしても無計画すぎる。

 今度からあいつらの事をバカ犬と呼ぼう。



 倒し過ぎて俺の近くには奴らの死体が積み重なっていた。

一日三食、一匹ずつ食べても余るのだ。

 いくらなんでも一人では食べきれない。

なるべく腐らないように古いのから順に食べてはいるが、間に合いやしない。

すでに数体完全に腐ってしまったので土葬してある。


 この一ヶ月の間に起こった出来事で一番大きいのは新たなスキルの入手だ。

まず一つ目は狼類殺し―だ。これの効果は狼類を攻撃した時のダメージ増大だ。

 狼類なんてカテゴリー、地球には存在しないはずなのでこの世界特有のものだろう。

取得条件は狼類を倒した数かな。

同系統のスキルで鳥類殺しもあるだろう。俺は鳥類なので気を付けた方がいいかもしれない。

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